ショーケースの最新戦車は「古い革袋」? 2022年の各社新型戦車コンセプトを総括!

2022年、欧米の戦車メーカーから新型のコンセプトが次々と発表されました。いよいよ次世代戦車のカタチが見えてきたかと思いきや、フタをあけてみたらそこまで革新的なものではない、というのが実情のようです。

砲塔は見た感じいずれも斬新 その中身はどう?

 いずれの車両も目を引くのは、その斬新な外見の砲塔です。EMBT、KF51は有人砲塔、「エイブラムスX」は無人砲塔です。

 この「有人/無人砲塔」の優劣は、一概にはいえません。西側戦車のライバルとなるロシアの最新戦車「T-14」がそのベールを脱いだ際、無人砲塔を採用したことで注目されましたが、無人砲塔の技術自体が新しいわけではありません。T-14が注目されたのは、欧米の戦車コンセプトが従来型のまま凝り固まっていたことの裏返しともいえます。

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ドイツのラインメタルが出品したKF51「パンター」、主砲は130mm砲(Carl Schulze撮影)。

 議論されているのが主砲の大きさです。現在のいわゆる第3世代戦車は120mm砲が主流となっていますが、昨今は130mm、140mmという主砲も登場しています。

 戦車は誕生以来、一貫して巨砲化が進んできたものの、ここ20年のあいだに実用化された砲は120mmで止まっていました。そうしたなかKF51はラインメタルの130mm砲を搭載し、EMBTはネクスターの120mm砲を搭載していますが、140mm砲もテストすると表明しています。西側戦車の主砲はラインメタル系が主流ですので、この大口径化の流れはラインメタルの動向に左右されることになりそうです。

 ただ、主砲が大きくなれば戦闘力も向上する、という、単純なものではありません。130mm以上の砲弾は、戦車車内においてはもはや人力で扱えるものではなく、自動装填装置は必須になります。

 弾体も大型化するため、自動装填装置に収める即応弾数(装填数)は減ります。130mm砲搭載のKF51が10発から20発、120mm砲搭載のEMBTが22発、無人砲塔に120mm砲搭載の「エイブラムスX」は19発にとどまっています。なおEMBTの140mm砲搭載型における搭載弾数は不明です。

 追加弾を車体に格納しても、人力では自動装填装置に移すことができません。対機甲戦1会戦あたりの戦車主砲の射弾数は約30発という研究結果もあり、そのギャップをどうするのかはわかりません。

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EMBTの砲塔に装備された2組のリモートウエポンステーション、右側が7.62mm機銃、左側は上空を指向する30mm機関砲(画像:KNDS)

 また、戦車の砲塔に載る「リモートウエポンシステム」が流行りです。センサーと連動させることもでき、対ドローン迎撃用としても注目されています。しかしシルエットは高くなり目立ちます。構造も複雑なもので、機銃程度しか装備できないため火力は限定的でコスパが悪いという指摘もあります。機銃ではなく機関砲を装備する例もありますが、機関砲弾の収納弾数は少ないという問題があります。

【画像】各車コンセプト比較表とKF51「パンター」の砲塔のデカさがよくわかる1枚

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コメント

3件のコメント

  1. GDLSの社員もやれるだけ詰め込んだから機能の取捨選択は陸軍に任せるという趣旨の発言してましたよね。

    機関に関してはガスタービンの利点を生かしつつディーゼルエンジン並みの燃費を実現しているのはいいと思います。センサー類への給電もできるでしょうし。

  2. そもそも戦車とか高価な兵器とか、無くて済めばそれにこしたことはなくて…

  3. レオパルト2もM1も元々1500馬力だったはず。

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