“動く古民家”列車で秘境駅へ! 料理も調度も凝りまくり「四国まんなか千年ものがたり」

JR四国の観光特急「ものがたり列車」として、2017年4月にデビューした「四国まんなか千年ものがたり」。多度津から善通寺、絶景で知られる大歩危峡などを経由します。車両のつくりや車内の食事なども魅力豊富でした。

「胎内へ回帰したような」空間とは

 乗り込むと、デッキ部分に日本の草花の絵があしらわれています。「春:しろばなたんぽぽ、夏:みやこざさ、くまざさ、かたばみ、秋:よめな(のぎく)、すすき、冬:つわぶき」が題材で、「客室を古民家に見立て、デッキはその庭先のイメージ」なのだとか。文化に裏付けられた遊び心が目を引きます。

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デッキには日本の草花の絵があしらわれている。春:しろばなたんぽぽ(安藤昌季撮影)。

 1・3号車には、向かい合わせのテーブルを備えた2人席と4人席が配置されています。ユニークなのは「交互に配置している」こと。これは運行区間の両側に景色のよい区間が広がるので、どちら側の側窓にも近づける配慮だそうです。また窓の上に荷物棚がなく、カフェのような荷物箱があるのは「空間の広がり」への配慮。懐かしくもあり現代的でもあり、お洒落な空間に魅了されます。

 特に目を引くのは、天井のつくりです。薪を使う囲炉裏の上部に釣られた「火棚」をモチーフとしています。窓際を低く斜めに、さらに中央を鏡面にして高さを演出したとのこと。落ち着きのある格子も古民家を思わせます。「軒先が低く、室内が高い古民家空間は、胎内へ回帰したような安らぎがある」とデザイナーは考えたそう。

 照明も古民家らしさを意識して最低限です。側窓の下に照明が設けられていますが、「火の灯りを意識して、低い位置の光源を増やした」とのこと。なお、照明カバーには壁と同じ厚さ0.2mmの杉による突板を使い、眩しさを抑え樹木が光っているような見た目です。

【写真】「胎内へ回帰したような」列車内の様子

【鉄道特集】往年の名車、活躍中のエース どんな車両? 国鉄時代の思い出も

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