隣県より“遥か彼方の東京”の方が早く… 50年で遠くなった都市間鉄道ランキング

隣県の県庁所在地どうしを鉄道で移動する場合、2023年と半世紀前を比較すると、むしろ所要時間が増加している例が多数あります。「遅くなった」順にワースト5位を調べてみると、国鉄・JRがどのような姿勢で成長してきたかが見えてきます。

かつては急行街道だった各路線

●50年前より遅くなった隣り合う県庁所在都市間(1973年→2023年)

1位:津駅~奈良駅、1時間40分→2時間16分(36分増し)

2位:秋田駅~山形駅、3時間9分→3時間44分(35分増し)

3位:山形駅~新潟駅、3時間37分→4時間2分(25分増し)

4位:津駅~大津駅、1時間32分→1時間54分(22分増し)

5位:前橋駅~宇都宮駅、1時間42分→2時間00分(18分増し)

 1位の津~奈良間では50年前、津駅から急行「紀州2号」と急行「かすが2号」を乗り継いで1時間40分で奈良駅へ行けました。2023年は同じ区間に普通列車しか走っておらず、途中2回乗り換えが必要で、最短でも2時間16分かかります。

 ただし同区間は近鉄の利用が一般的で、近鉄名古屋線・大阪線とJR桜井線の乗り継ぎにより約1時間45分で行けます。この区間でJRは、近鉄との争いから手を引いた形です。

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1966年3月、急行列車へ格上げされた「かすが」。国鉄関西本線経由で名古屋~奈良間などを結んだ(画像:写真AC)。

 3位の山形~新潟間では50年前、仙台発山形経由の新潟行き急行「あさひ」(仙山線・奥羽本線・米坂線・羽越本線・白新線経由)が2往復走っていました。当時は特に東北地方や中国地方で、ローカル線どうしを縫うように結んで走る急行がこまめに設定されていました。2023年1月現在、米坂線が2022年8月の大雨被害でバス代行輸送となっているので、上記時間は被災前のダイヤでの算出ですが、同区間では普通列車を乗り換えての移動となります

 4位の津~大津間も50年前、紀伊勝浦発京都行きという複雑な経路(紀勢本線・関西本線・草津線・東海道本線経由)をたどる急行「くまの」が走り、両駅間を乗り換なしで行けました。2023年1月現在ではすべて普通列車(快速を含む)利用となり、途中で乗り換えも必要で時間がかかっています

 5位の前橋~宇都宮間も50年前、両毛線に快速電車(高崎~前橋間は急行)が走っていましたが、現在同線を走るのは普通列車だけです。

 こうした例は県都間だけでなく、同じ県内や道内の主要都市・観光地間でも見られます。札幌~ニセコ間、盛岡~宮古間、千葉~館山間、下関~長門市間、小倉~飯塚間など多数挙げられます。

【写真】懐かしの国鉄ローカル急行列車

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コメント

3件のコメント

  1. JR西が「West Express 銀河」で京都-新宮間にイベント車両を走らせているが、

    なぜ、紀伊勝浦発・京都行(4位:津~大津)と繋いで一筆書きに循環させないのか、理解に苦しむ。

    何故ならこの地域は伊勢と熊野古道を繋ぐことで

    古代より奈良・京都とは一面の歴史・文化圏を構成しているからだ。

     「古事記ゆかり地マップ」奈良県

    ttps://www.pref.nara.jp/miryoku/narakikimanyo/yukaritimap/

     「みえ歴史街道」

    ttps://www.bunka.pref.mie.lg.jp/kaidou/rekisi/index.htm

    また、『平家物語』において清盛は京都から津に至り、安濃津の港から船で熊野詣でへと漕ぎ出す。

    そして清盛の父、伊勢平氏である忠盛は津市の西域に権勢を張った。また津市内には塚原卜伝の居宅跡や

    縁の寺なども残っている。

    因みに国道一号線の終点として知られる

    大阪・梅田新道にある道路元標では、R165、R163の終点が三重県津市となっており、

    盲腸線として一部で知られる大赤字非電化路線のJR名松線(JR東海)も津市内にある。

    ttps://www.city.osaka.lg.jp/kensetsu/page/0000009908.html

    ttps://mainichi.jp/articles/20210730/ddf/012/040/010000c

    ここは、信長以前、南朝派であった伊勢国司、北畠氏や陰流剣祖愛洲氏の居城があった付近で、

    奈良の曽爾(そに)高原の山を隔てた東側にあたる。さらに神話に遡れば、曽爾や宇陀、御杖と

    云った地域は、アマテラスが都から伊勢への旅を始める始点(大和-信楽-美濃-伊勢路)となる。

    そして鉄道以前、明治天皇の御所からの伊勢巡幸も、

    中世に途絶えた斎宮群行経路に則り、関西本線の亀山市付近で分岐する伊勢別街道を南下している。

    つまり、そもそもここは名松線も含め、鉄道ファンに知られた単なるローカル鉄路の支線などではない。

    関西から三重には近鉄や有料道路が一般的だ。しかし新幹線が走っている訳でもないのに

    特急や急行が全くないというのは、どう考えてもJRの長年に亘る営業放棄としか考えようがない。

    複線や新幹線を敷設せず、文学史、歴史的繋がりや街道の掘り起しもなく、輸送係数を持ち出して

    経営難を訴えても説得力に乏しい。

    鉄道記事の範疇でJRの無能を提起することは難しいかもしれないが、

    こうした問題は、都府県堺駅や境界駅など日本全国にある。高々150年の歴史しか持たない鉄路や

    分社化されたJRの事情で、地域が受け継いできた文化遺産や街道を寸断することがないよう、

    鉄道記者も「鉄道以外の」社会に目を向けてもらいたい。長文ご容赦。

  2. 逆ですよ。高速道路ができたり高速バスが主力になったりで急行がいらなくなったんですよ。

  3. 奥羽新幹線(新庄〜大曲)は開業するのでしょうか…

    秋田県横手・湯沢へは普通列車しかない…

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