これぞ新幹線効果!「在来線より時間短縮に貢献した新幹線」ランキング 1位はマイナス6時間

ワースト3は?

 4位以下は東北新幹線のほか、同率5位に上越新幹線(東京~新潟間、0.35倍)、8位に北陸新幹線(東京~金沢間、0.36倍)が入ってきます。これらも在来線時代に比べほぼ3分の1の所要時間に短縮しています。

 なお同率5位の東北・北海道新幹線(東京~函館間、0.35倍)は、在来線時代は青森~函館間が青函連絡船で速度が遅く、その分、青函トンネルを通る新幹線による時間短縮効果が大きいのですが、新函館北斗での在来線への乗り換えなどで時間がかかり、5位に甘んじる結果になりました。

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*在来線時代は西鹿児島、**在来線時代は大阪。(1)東北・上越新幹線と比較した在来線列車の始発は東京ではなく上野。(2)各新幹線は、7~12時発の中で最速の列車とした。(3)1978年10月のダイヤ改正以前、東北本線や上越線などの特急は上記の例より所要時間が短かったが(例:特急「ひばり」上野~仙台間3時間52分)、新幹線開業直前のダイヤでの例とした(内田宗治作成)。

 次にワースト3も見てみましょう。

12位:東北・秋田新幹線(東京~秋田)「こまち」3時間44分←7時間43分(0.48倍)
13位:東北・山形新幹線(東京~山形)「つばさ」2時間26分←4時間43分(0.52倍)
14位:在来線+西九州新幹線(博多~長崎)「リレーかもめ」+「かもめ」1時間20分←1時間51分(0.72倍)

 12位、13位は盛岡~秋田間、福島~山形間というミニ新幹線区間(最高速度130km/h)があり、予想どおりの順位といえるでしょう。これらは約2分の1の短縮にとどまりますが、それでも航空機利用との所要時間差が大幅に小さくなるなど、時間短縮の効果が大きい印象を受けます。

 最下位の西九州新幹線に関しては、わずか30分ほどの短縮なのに途中の武雄温泉駅で乗り換えが新たに生じてしまうので、開業効果の評価が分かれるところです。

 ただしこの区間ではライバルの高速バスが、博多駅近くの博多BTから約2時間30分、西鉄天神高速BTから約2時間10分などで長崎駅前まで運行されています。通常料金の場合、西九州新幹線利用が高速バス利用の2倍近くとなるのを許容できれば、高速バスより約1時間早く到着できます。

 新幹線に乗る時、「新幹線がなかった時代なら、今から行く場所へは約3倍の時間がかかるんだ」――こんな風に思いを馳せるのもいいかもしれません。

【了】

【写真】国電(山手線)と気動車が並走していた頃

Writer: 内田宗治(フリーライター)

フリーライター。地形散歩ライター。実業之日本社で旅行ガイドシリーズの編集長などを経てフリーに。散歩、鉄道、インバウンド、自然災害などのテーマで主に執筆。著書に『関東大震災と鉄道』(ちくま文庫)、『地形で解ける!東京の街の秘密50』(実業之日本社)、『外国人が見た日本 「誤解」と「再発見」の観光150年史』(中公新書)』ほか多数。

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コメント

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3件のコメント

  1. ワーストには、北海道新幹線の青森ー函館間も取り上げて欲しかった。高額な料金加算に2回の乗り換えも加わり、新青森からの接続も全般的に良くない。乗り換えを含む総所要時間が白鳥時代と全く変わらないパターンもある。

  2. 主要駅ではないけれど、上越妙高〜糸魚川を推挙。在来線で一時間ちょいのところ、新幹線だと12分。0.2割りまっせ。

  3. 北陸新幹線系統は、東京〜長野間が在来線時代に高速化改良をほぼし尽くしてしまったので、
    実質的短縮は半分くらいか-という印象(2時間50分前後→1時間半〜1時間50分ほど,最速は記事本文の通り)。
    東京〜金沢間だと、途中長野〜直江津間がほとんど高速化改良されなかったのでそれによる所要時間の長延化があったから、
    結果的に新幹線での所要時間短縮割合は高くなっている-ことを記しておこうと思います。