ディーゼル機関車?弱すぎる 世界最強「ガスタービン機関車」が短命だった理由 パワーはバケモノ級

1950年代から60年代にかけてアメリカでは貨物列車の牽引にガスタービン機関車が多用されていました。50両以上生産され一定の成功も収めたものの、1960年代後半には急速に姿を消していったとか。その経緯を振り返ります。

「3両ワンセット」モンスター級機関車の登場

 そして1955年に発注された30両はそれまでのガスタービン機関車とは全く異なる形式として設計されました。これらは第3世代と呼ばれるグループで、出力8500馬力の新型エンジンを搭載した、当時としては世界最強の馬力を誇る機関車でした。エンジンは16段のコンプレッサー、10個の燃焼器と2段のタービンを備えていました。

 これら30両はNo1からNo.30として完成、1958年から1961年にかけてUPに納入されていますが、このグループの特徴は3両で1つのユニットを構成していることです。

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ガスタービン機関車26号の2両目と3両目(細谷泰正撮影)。

 先頭のAユニットには運転室と補機として使用されるディーゼル発電機が備えられていました。中間のBユニットはガスタービン機関と発電機が搭載されています。後部のCユニットは動力を持たない燃料車で、91キロリットルのC重油を搭載しました。燃料を満載すると3両の総重量は610tにも達したといいます。

 先頭車Aユニットと中間のBユニットは三軸台車を備え各6軸の動輪があります。二両で合計12軸にモーターが取り付けられていました。

 時速65マイル(約105km/h)における連続牽引力はなんと6万6000kg。ロッキー越えの勾配区間では、ワイオミング州シャイアンから西の8.2パーミル区間を、列車重量6740tもあるのに単機でけん引可能だったといいます。同様にユタ州オグデン間から東の11.4パーミル区間では5180tを引っ張って活躍していました。

 なお、ガスタービン・エンジンの出力はジェットエンジンと同様に、空気密度に大きく左右されます。つまり、運転区間の標高と気温により大気の密度が変わるので出力も変化するのです。これは標高2000m以上の峠が多く存在するアメリカでは重要な点でした。

【日本も造ってた!】国鉄が製造したガスタービン試験車「キハ391系気動車」ほか

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