「飛行機+潜水艦」本気か!? 見果てぬ「潜水機」の夢 米ソが構想 実際つくったヤツもいた!

空中と海中を自在に往来できる“空飛ぶ潜水艦”。夢のような乗りものですが、実用化されたことはありません。ただしソ連とアメリカでは構想があり、アメリカでは過去、個人の技術者が完成させています。どのような代物だったのでしょうか。

アメリカ海軍が設計を公募

 LPLが飛行形態から潜水形態になるには、3基のエンジンを防水カバーする必要があります。乗員は飛行機の操縦席から水密区画のカンニングタワーに移動しなくてはなりません。潜水するには操縦席を含む胴体やフロート、主翼のほとんどに注水し、潜水後はカンニングタワーで操縦しながら潜望鏡で外部視察を行うというものでした。

 浮上する際は逆の手順となります。潜水に要する時間は1分30秒、浮上には1分45秒とされていました。

 LPLは一般的な潜水艦のように水密区画と注水区画がある2重構造でなく、機内にそのまま注水するので配線や計器類、飛行機の操縦系はすべて防水処理する必要がありました。先述の通り、エンジンの水密は防水カバーをすることになっていましたが、具体的にどうするつもりだったのでしょうか。

 このように技術的課題は山積で、結局1937(昭和12)年に設計は中止されます。模型も含め試作機はありません。好奇心いっぱいの奇想天外兵器ではありますが、当時すでに雷撃機も潜水艦も実用の域に達しており、戦略的にも戦術的にもこれらを統合する必要性はなかったように思われます。

 それでも発案者のウシャコフは個人的に潜水機の夢を追いかけていたようで、1943(昭和18)年にソ連内務人民委員部(NKVD)長官のラヴレンティ・ベリアが直接に指示してプロジェクトが復活すると、1947(昭和22)年まで密に研究を続けていたともいわれます。

 ソ連では形になりませんでしたが、アメリカでは1964(昭和39)年、海軍が対潜任務用潜水機の設計公募を行います。同年、ロッキード社は潜水機CL-865を提案し、単発プロペラ式と胴体側面の双発ダクテッドファン推進式の2案を示しました。水中では水深23m、速度18ノット、潜水10時間までの耐久性を想定。しかし開発費がかさむと判断され、初期設計案の段階を超えることはありませんでした。

【エイみたい!?】ソ連で発案された“空飛ぶ潜水艦”

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