初来日! フランス戦闘機「ラファール」このあと航空自衛隊と共同訓練へ 関東にも来る!?
航空自衛隊も記念塗装機を用意して歓迎
派遣部隊と航空機は、まず中継地点のアラブ首長国連邦に着陸したのち、部隊を分けてマレーシアやシンガポールなどへ展開しました。なかでも、アメリカ領グアム島に派遣された部隊は、そのまま同地でアメリカ空軍が主催する「ノーザン・エッジ」演習に参加。しばらく同島を基点に、周辺地域で実施されている「タリスマン・セイバー」や「モビリティ・ガーディアン」といったほかの多国間演習にも参加し、フランス空軍としてのプレゼンスをアピールしてきました。
これら演習が終わったことで、「ペガース23」に参加した航空機と部隊は、個別に分かれて帰国する道中でさまざまな国を訪問しています。
フランス空軍が公式ウェブサイトなどに投稿した内容を参照すると、7月23日にフランス領ニューカレドニアの首都ヌメアに、「ラファール」2機とA330MRTT空中給油・輸送機、A400M輸送機が着陸しているほか、翌24日には4機の「ラファール」と2機のA330MRTT、2機のA400Mが韓国とインドネシアの共同演習に参加したと明記されていました。
「ペガース23」は、軍事的にはアジア太平洋地域で開催される国際演習への参加と、フランス空軍の長距離展開能力を実証するために行われたようですが、同時にアジア太平洋地域のさまざまな国々に立ち寄ることで、国際交流と安全保障上のパートナーシップを作ることも目指している模様です。
今回の飛来もその一環であり、戦闘機の派遣以外にも、これに合わせてフランス航空宇宙軍参謀長のステファン・ミル大将が来日、今回の出迎えに参加しただけでなく、後日、共同記者会見も行う予定です。
航空自衛隊では今回のフランス空軍来日を「日仏共同訓練」と呼んでいますが、これには新田原基地のF-15戦闘機3機や、築城基地のF-2戦闘機2機、小牧基地のKC-767空中給油・輸送機1機、入間基地のC-2輸送機1機が参加し、新田原基地を拠点に各種戦術訓練を実施するとしています。また一部の機体は首都圏にも足を延ばし、関東周辺空域で訓練を行います。
また、新田原基地所属のF-15戦闘機2機が、今回の演習を記念し特別塗装をまとって準備してありました。機体の垂直尾翼などにはステッカーシールによる日仏両国の国旗を模したスペシャルマーキングが施されていたのが印象的でした。これら機体はラファールが日本に飛来したときに、空中で日本側の出迎えとしてランデブーを行ったそうです。
【了】
Writer: 布留川 司(ルポライター・カメラマン)
雑誌編集者を経て現在はフリーのライター・カメラマンとして活躍。最近のおもな活動は国内外の軍事関係で、海外軍事系イベントや国内の自衛隊を精力的に取材。雑誌への記事寄稿やDVDでドキュメンタリー映像作品を発表している。 公式:https://twitter.com/wolfwork_info
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