「何でも引っ張る機関車」DE10形が万能すぎる件 構内用から寝台列車まで!? 大出世の半世紀

各地の私鉄も保有

 JR西日本では、観光列車「奥出雲おろち」「きのくにシーサイド」に専用塗装で使われたほか、「SLやまぐち」の代走である「DLやまぐち」として重連運転したこともあります。

 JR四国では、50系客車を用いた旅客列車や、ジョイフルトレイン「アイランドエクスプレス四国」の専用機としても活躍しました。

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東武鉄道「DL大樹」の先頭に立つDE10形(安藤昌季撮影)。

 JR九州では、電車特急「有明」の非電化区間乗り入れ用として、国鉄特急色に塗り替えられて485系電車を牽引したり、ジョイフルトレイン「パノラマライナーサザンクロス」を牽引したりしました。変わったところでは、日本にやってきた欧州の豪華列車「オリエント急行」の入れ換えや、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」の牽引も一部担当しています。

 なお、DE10の活躍場所はJRに留まりません。各地の臨海鉄道で貨物列車を牽引しているほか、旅客列車に限定しても、真岡鐡道「SLもおか」、わたらせ渓谷鐡道「トロッコわたらせ渓谷」、嵯峨野観光鉄道のトロッコ列車などで現役です。東武鉄道では、「SL大樹」の後部補機や「DL大樹」(1109号機は寝台特急「北斗星」色)で使われています。

【了】

【大雪の中、寝台特急「日本海」を牽引するDE10形】

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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1件のコメント

  1. 東日本大震災の石油輸送で、DD51の補機も務めました。
    レールが凍っている朝一番の輸送で、会津若松~郡山間の後押しです。