カタチ全く国産と違う! 日本最長の路面電車の秘蔵「外国電車」たちを実見 どうやって維持してる?
トロリーポールあるけど?
「凸」の見た目はポルトガルのリスボン市電から導入された910形です。製造元はイギリスで、1947(昭和22)年製。ポルトガルでは900形として活躍し、とさでん交通へやって来たのは1990(平成2)年のことでした。仕様変更のため、大規模な改造が行われています。
まず台車を換装し、1067mmゲージ化しました。さらに集電装置をトロリーポールからパンタグラフへ変更し、アルミとグラスファイバーの屋根を鋼製化。ちなみに現存するポールはダミーです。前面形状のほか、乗降扉も2枚折り戸に変更しています。
座席配置は1+1、1+2列の転換式クロスシートで、横引きカーテンが備わります。デッキがあり、立派な木製の扉も設置。全国の数ある現役路面電車の中で、おそらく最も豪華な内装といえるでしょう。
では、これら外国電車の維持はどうしているのでしょうか。とさでん交通の電車事業部電車技術課車両工場長の田村里志氏にお話を伺いました。
――そもそもなぜ、外国電車を導入されたのですか?
モータリゼーションの影響による乗客減少に歯止めを掛けるべく、路面電車先進国であるヨーロッパの電車を高知で走らせたら観光客が増え、増収につながるのではないかと考えたのです。
――外国の電車を運行するうえで、希少な部品が必要とされるように思いますが、どのように調達・維持をされているのでしょうか?
電車を購入した際、ある程度の部品も一緒に購入しました。また部品については、メンテナンスを行えば繰り返し使用できるものがたくさんあり、交換はそれほど行いません。
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