戦闘機の“火の玉”どうバラ撒くの? F-15のパイロットに聞いた 炎の温度は驚異の2000度!
フレアの投下パターンは事前プログラムOK
「トップガン マーヴェリック」では、乱射という言葉がピッタリな感じでフレアを連続投下していました。今回のシンガポール航空ショーのデモフライトでも、シンガポール空軍のF-15SGはアクロバット飛行に合わせて様々なパターンでフレアを投下し、映画に負けないほどのインパクトある飛行を観客に見せつけていました。
とはいえ、フレアの投下パターンは多種多様で、一定間隔で連続射出する以外にも、複数のフレアをほぼ同時に射出して巨大な火の塊を出現させることも可能です。
また、デモフライトのラストには、フレア射出を続けながら低空からの垂直上昇機動を行い、会場正面にはフレアの煙によって地上から大空まで伸びる巨大なスモークの柱を描くといったことまで行っていました。
いうなれば、フレアをショーの演出として見事に活用していたシンガポール空軍のF-15SGですが、会場には同型機が展示されるとともにパイロットも来場者の質問に気さくに答えていたので、筆者(布留川 司:ルポライター・カメラマン)はフレアの操作法について聞いてみました。
すると、彼は次のように答えてくれました。
「フレアの投下はスイッチを連打しているわけではなく、投下パターンを事前にプログラムすることができ、エアショーではそれを使っています。今回のエアショーでは見せるために連射したり同時投下したりしていますが、実戦では状況に応じてフレアだけを投下したり、チャフと組み合わせる場合もあり、状況に応じて投下パターンを設定する必要があります。F-15SGには前席にパイロット、後席にWSO(兵器システム士官)の2名が乗っていて、フレアやチャフの投下操作はどちらでも可能ですよ」。
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