フェンダーミラーの「激低パトカー」スゴすぎる存在感! 車歴30年でも「走行距離こんなもん?」なワケ

愛知県警のGTOパトカーより長生き

 新潟県警のGTOは、1994(平成6)年度に配備された車両で、運用開始から今年でちょうど30年を迎えます。
 
 2024年現在の配備先は交通機動隊ですが、4ドアのクラウンなどと比べると使い勝手に劣るため、現場の隊員のハナシではもっぱらイベント用になっているとか。そのため、車歴の長さとは裏腹に、走行距離は短く、前述の視閲式時点で約5万6500kmでした。

ただ、広報専用車になったわけでもないため、ルーフ後方上面には3桁の数字からなる対空表示が健在で、車内にも「ストップメーター(速度記録装置)」や無線機、拡声器などが搭載されています。

 なお、セダンよりも車高が低く精悍なスタイリングゆえに、パトカーとしての注目度合いはクラウンの比ではありません。実際、冒頭に記した6月8日の新潟県警察の視閲式でも、式典終了後に警察車両の見学ができるよう「ふれあい広場」が開設されていましたが、展示されるや否や、記念撮影を希望する来場者で長蛇の列ができていました。

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新潟県警のGTOパトカー(柘植優介撮影)。

 ちなみに、三菱GTOのパトカーは、新潟県警以外に愛知県警も現役ですが、こちらは後期型のためドアミラー仕様で、ホイールもクロム(銀)メッキが施された派手なもの。サイズも新潟県警の中期型だと17インチなのに対して、愛知県警の後期型では18インチに大きくなっています。
 
 それ以外にも、上部の赤色回転灯や後部のスポイラー形状などに違いを見ることができます。
 
 いまや「絶滅危惧種」といえそうな、30年前のフェンダーミラー仕様のパトカー。一部情報によると、もう替えのきかない部品もあるとのことなので、交通安全のシンボルとして大過なく走り続けてもらいたいと、実車を見て改めて感じました。

【了】

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Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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