既にギリギリ状態?陸自の「攻撃ヘリ」事情 無人機が来るまでの中継ぎ機体も頼りない!?

令和6年度版防衛白書が公開され、そのなかで陸上自衛隊のAH-1S対戦車ヘリコプターの保有機数が40機にまで減少していることが明らかに。どうしてそうなってしまったのか。

老朽化しているのに新型を調達できなかった理由

 防衛省もAH-1Sの老朽化を座視していたわけではなく、2001年にAH-64D戦闘ヘリコプター62機の導入を決定しています。しかし、各年度2機程度しか調達できないため単価が高くならざるを得ず、またボーイングが生産を打ち切ったことなどから、2008(平成20)年に13機をもって調達が終了。その後AH-64Dは1機が事故で失われているので、2024年3月末の時点での保有機数は12機となっています。

 AH-64Dの導入が頓挫した後も、防衛省・陸自自衛隊はAH-1Sの後継機についての調査を続け、メーカー・商社からのアピールも継続していました。

 2024年6月のフランスのパリで開催された防衛装備展示会「ユーロサトリ2024」で、イタリアの航空機メーカーであるレオナルドが初公開したAW249もその一つです。

 AW249の開発構想が固まったのは2017年のことですが、イタリアとレオナルドは開発費を圧縮するため開発パートナー国を探しており、日本もその候補国として位置づけられていました。

 

 イタリア海軍は空母「カブール」と強襲揚陸艦「トリエステ」を保有しており、AW249 は両艦での運用も考慮されていました。このため、日本が当時から急を要する課題としていた島嶼防衛に関して、海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦で戦闘ヘリコプターを搭載しての運用を想定していた陸上自衛隊にとって、AW249は有効な装備品になる可能性もありました。

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レオナルドが開発しているAW249(画像:レオナルド)。

 ただ、レオナルドが2018年11月に東京で開催された国際航空宇宙展でAW249の概要説明会で、筆者はレオナルドの幹部の言葉に軽い衝撃を受けました。曰く、陸上自衛隊にはAW249ではなく、海上保安庁などで運用されている汎用ヘリコプターAW139の軍用機型AW139Mのアピールに切り替えたというのです。

 その方針転換の理由が陸上自衛隊の意思決定の遅さと予算の乏しさにあると知って、妙に納得してしまった記憶があります。

【見た目普通のヘリ?】これが、武装キットを搭載したH145Mです(写真)

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