今年は青森だ! 伊空軍の「赤い悪魔」戦闘機が戻ってきた 新顔「タイフーン」も一緒

昨年に続き、今年もイタリア空軍機が航空自衛隊と共同訓練を行うべく来日しました。青森県三沢基地には両国の戦闘機が翼を並べ、伝統の部隊マークと共に新たな一面を見せました。

今年は戦闘機が2種類に増えた!

 航空自衛隊とイタリア空軍との共同訓練「ライジング・サン24」が2024年8月6日から8日にかけて青森県の三沢基地で行われました。

 この日伊共同訓練は、「自由で開かれたインド太平洋」を実現するための防衛協力の一環として行われたもので、昨年(2023年)8月に戦後初めてイタリア空軍が来日して石川県の小松基地で行われたため、今回で2回目になります。来日したイタリア空軍機は、オーストラリアでの共同訓練「ピッチ・ブラック2024」を終えた後の8月5日夜、イタリア空軍の将兵約280名とともにフィリピン経由で三沢へ飛来しています。

 昨年と同様、最新鋭機のF-35A「ライトニングII」戦闘機が4機参加しましたが、今回はさらに装備の充実も計られました。なんと、ユーロファイター「タイフーン」戦闘機も2機参加したのです。

 同戦闘機はイギリスとドイツ、イタリア、スペインの4か国で共同開発された第4世代戦闘機で、機首近くにカナード(前翼)や赤外線捜索追跡装置(PIRATE)を装備しているのが特徴です。

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三沢基地のエプロンで離陸指示を待つ、イタリア空軍第37航空団第18戦闘迎撃群所属のユーロファイター戦闘機「37-28」号機。垂直尾翼には同航空団のコウノトリの部隊マークが、機首のカナード上には同戦闘迎撃群の3本矢印の部隊マークが見える(吉川和篤撮影)。

 先月7月には、ドイツ空軍やスペイン空軍の機体が日本へと飛来し、北海道の千歳基地で航空自衛隊と共同訓練を行っていますが、それに続いてイタリア空軍の所属機も来日。わずか1か月ほどで3か国のユーロファイター「タイフーン」戦闘機が日本に降り立ったことになります。

 なお、イタリア空軍では防空戦闘機として96機が配備されていて、今回は第37航空団第18戦闘迎撃群の「37-28」号機や、第51航空団第132戦闘迎撃群所属の「51-46」号機がはるばる日本まで飛来していました。

 この「37-28」号機のカナード上には、第2次世界大戦前の1939年に制定された第18戦闘迎撃群の3本の矢印マークが黒色で描かれています。また「51-46」号機の垂直尾翼には、さらに古い1930年代後半から第51航空団に伝わる幸運のシンボルである「緑色の3匹のネズミを捕まえる黒猫」の部隊マークが描かれています。現在は、黒一色の低視認塗装、いわゆるロービジ(ロービジュアルの略)塗装に変化してはいるものの、その意匠は変わらず継承されていることがわかります。こうした伝統ある部隊マークを連綿と使い続けるケースはイタリア空軍では結構多く、それは一緒に来日したF-35A戦闘機でも例外ではありませんでした。

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