マジで寝られる!? 寝台車でもないのに「フルフラット座席」列車 なんと“路面電車”にもある!?

路面電車でも寝られる!?

●JR東日本 HB-E300系気動車「海里」セミコンパートメント
 羽越本線の観光列車「海里」にも、3号車に1~4名用普通車指定席「セミコンパートメント」があります。こちらも片側廊下の半個室区画で、座面を引き出して向かい側のシートと連結することでフルフラットにできます。3名ならゴロゴロできる区画です。なお「リゾートしらかみ」とは違い、区画内にコンセントがあるのは便利です。

●東武鉄道 N100系「スペーシアX」コックピットスイート
 新型特急「スペーシアX」には、編成端に1室だけの個室「コックピットスイート」が存在します。ここには3名用ソファがありますが、幅が広く、座り心地も良好。枕代わりになるクッションも付属しているので、4名乗車までなら、1名が十分に寝られます。

 ただ、きっぷを取るのが非常に難しいレア設備ですし、左右車窓と前面の3方向の景色を眺められる空間でもあるので、寝るのはもったいないかもしれません。同行者の体調が悪くなった場合などに使えるという感じでしょうか。

●岡山電気軌道 9200形「おかでんチャギントン」
 おそらく日本で唯一の“寝られる路面電車”です。工業デザイナー・水戸岡鋭治氏がアニメ『チャギントン』の世界を再現した電車で、進行方向ではない側に「目」を模したカーテンがあるなど、ユニークで楽しい電車です。

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岡山電気軌道「おかでんチャギントン」(安藤昌季撮影)。

 車内は座面がつながったソファがあちこちにあり、かなり空いている場合だけですが、寝転がれるスペースがあります。空いていた時に成人男性の筆者が寝られましたから、子どもなら確実に横になれると思います。

 ただ、楽しい車内イベントが盛りだくさんなので、寝ているヒマはないかもしれません。

※ ※ ※

 以上、フルフラット座席を備えた車両でした。どれも快適でインテリアもよく、オススメです。

【了】

【確かに寝られるわ…】各列車の「フルフラット座席」(写真)

Writer: 安藤昌季(乗りものライター)

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロ イラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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