電車かと思ったら「売店」じゃないか 全国“車両型”の鉄道施設が振り切ってる! なぜその車両が?
駅の売店が鉄道車両を模しているなど、駅施設の一部などが車両をイメージしていることがあります。モチーフとなった車両には、地域と切っても切れない縁があるのです。
運転席まで再現された待合室
鉄道駅構内の売店や待合室、なかには駅舎そのものが、鉄道車両をイメージした形をしている場合があります。なぜその車両がモチーフとなったのか、そこには地域と切っても切れない関係があるのです。筆者(安藤昌季:乗りものライター)が実見したものを中心に紹介します。
●JR東能代駅「リゾートしらかみ型待合室」(秋田県)
奥羽本線と五能線の東能代駅には、五能線の観光列車「リゾートしらかみ」を模した待合室があります。キハ40/47形の「リゾートしらかみ くまげら」編成を元にしたデザインで、待合室内にもキハ58系気動車の運転席が再現されており、座席に座ることも可能です。
ほかにも、ホームにバスケットボールのゴールがあったり、階段に「天空の不夜城」がラッピングされていたりと、視覚的に楽しい駅です。
●真岡鐵道 真岡駅「SL型駅舎」(栃木県)
真岡駅は、SL型の巨大な駅舎を備え「関東の駅百選」にも選ばれています。この駅舎は観光列車「SLもおか」運行開始から3年後の1997(平成9)年に建築されたもので、真岡鉄道の本社機能だけでなく、子ども広場や交番、鉄道グッズショップなども入居しています。3階には、国鉄真岡線時代からの鉄道関連物を集めた資料館もあります。
現在では駅の敷地内に、鉄道車両保存施設「SLキューロク館」も設置されており、圧縮空気による9600形・D51形蒸気機関車の運転体験も行われています。また、駅西口を入口として、駅構内やSL格納庫、転車台などが眺められる歩道も整備されており、「真岡駅まるごとミュージアム」に認定されています。
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