ローカル線が延伸で「こんなに変わるのを見せたい」ひたちなか海浜鉄道の社長へ延伸計画の詳細を聞いた! 2029年めざす

ひたちなか海浜鉄道には、終点の阿字ヶ浦駅から国営ひたち海浜公園方面へ延伸する計画があります。全国的に鉄道網が衰退する現状で、第三セクター鉄道が大きな投資をしてまで延伸に踏み切った理由を、同社の吉田千秋社長へ伺いました。

なぜ延伸? 社長に聞いた

 昨今の鉄道網は全国的に縮小傾向にあり、路線廃止や区間縮小のニュースが絶えません。そのような状況でひたちなか海浜鉄道が延伸に踏み切ったのには、具体的な計画と増収の目論みがあったからです。吉田千秋社長は話します。

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阿字ヶ浦駅を北西方向から空撮。駅は高台にあり、構内の外れは海蝕崖となってストンと落ち、この高低差を活用して高架橋が延伸される予定。用地買収はこれからである(2021年2月、吉永陽一撮影)。

「延伸区間は公有地がほとんどで、市が区画整理を行って宅地化するほか、新たな工業団地も造成されます。観光だけでなく、日常の通勤通学輸送も見込めるのです」

 第一期線は1.4kmですが、阿字ヶ浦駅の高台の先端から高架橋となって、左へカーブしつつ、国営ひたち海浜公園南口ゲート付近に「新駅1」を建設します。「新駅1」と道路を隔てて南口ゲートと工業団地があり、「阿字ヶ浦土地区画整理事業区域」により宅地造成も行われ、第一期線の延伸開業は通勤通学と観光輸送の効果が表れやすいとのことです。

 すでに工業団地には企業の進出が決定され、第一期線の開業だけでも、増収の効果が期待できます。

「延伸とともに阿字ヶ浦駅の交換設備を復活させ、合計3駅の交換駅と20分間隔の運行を予定しています。列車は3両編成を4本用意した12両体制が、湊線の規模としてちょうど良いのです」(吉田社長)

 湊線は性能差が顕著な新旧車両が混在していますが、新たにJR東日本からキハ100形を3両購入し、車両を整理することで同一形式の3両編成化が可能となります。通常は単行ないし2両編成による輸送量ですが、多客時は最大3両編成で運行し、阿字ヶ浦駅を含めた3か所の交換駅で対応できるとシミュレーションしました。

【空撮】これが延伸ルートです

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