東京「放射7号」ついに部分開通へ 墓地に阻まれた“ほぼできてる道路” 目白通りには繋がらず メリットあるのか?

細道ばかりのエリアが「広い道に直結」

 放射7号の部分開通で交通分散が期待される2つの道路のひとつは、したみち通りの都道24号より西側。もうひとつは、“24号そのもの”だそうです。

 というのも、都道24号は放射7号の北側で西に進路を変え、放射7号に並行して練馬区・埼玉県新座市・西東京の市境付近を進んでいき、調布保谷線の終端にも接続しています。この道も狭いうえ交通量が多いといい、「放射7号は自転車・歩行者の道も分離されており、安全が確保される」とのことです。

 では、広域的に見て、今回の部分開通はメリットがあるでしょうか。そのカギは、西東京市側でつながる調布保谷線にありそうです。

 調布保谷線は多摩川から調布市・三鷹市・武蔵野市・西東京市を南北に貫く幹線道路として2015年に全線開通した、新しい道路です。西東京市の旧保谷市域は細道ばかりなうえ、西武池袋線と新宿線の踏切でまともに南北を移動できませんでしたが、調布保谷線の開通で大きく変わりました。

 付近に住む40代男性は、「保谷や三鷹の人は関越道や外環道(大泉IC)に行くのにも、埼玉方面に抜けるのにも、なるべく調布保谷線を使うはずだよ」と話します。

 この調布保谷線から放射7号の事業区間をつなぐ開通済の約560mも、わずかな区間で中途半端に途切れてしまいますが、「あるとないとでは大違い」だいいます。そこから、したみち通りを抜けるか、あるいは北に回り込んで関越道の側道を通って大泉ICに抜けるか、状況次第で選んでいるとのこと。

 逆に、今回部分開通する地域からも、調布保谷線への流れがあるため、そこへ直結する区間が少しでも延びればラクになるのではないか、ということです。

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懸案となっている墓地。この前後は開通しない(乗りものニュース編集部撮影)。

 東京都第四建設事務所によると、放射7号の部分開通の時期は改めて発表するということですが、かなり近い時期であると考えられます。

 なお、放射7号は調布保谷線から先、新座市・東久留米市・清瀬市を経て埼玉県所沢市の「東京狭山線」に接続する計画で、地域ごとに事業が進んでいます。最終的には東京都心の千代田区から、圏央道の狭山日高IC、さらには埼玉県飯能市まで1本道でつながるようになります。

【了】

【やっと…!】部分開通する放射7号(地図/写真)

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