もし戦艦「大和」やめてたら? 海に消えた“国家予算の約1割”で一体なにを作れたのか

史上最大の戦艦である大和型戦艦。1隻で国家予算の4.3%を占めた巨大戦艦だけに、大和を建造せずほかの開発などに振り向けたら――という定番イフがあります。何がどれくらい作れたのか、見ていきます。

戦車は何両作れる?

●戦車の場合

 珍しいところでは「戦車を作っていたらどうなったか」という意見もあります。九七式中戦車は1両14万7000円なので、1843両作れます。九七式は史実では1944年までに2123両が作られたので、単純合計するなら3966両に増えます。

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中国人民解放軍で使用された旧日本陸軍の九七式中戦車。うち1両「功臣号」は1949年10月1日建国宣言日、パレード車輌部隊の先頭に立った(画像:中華人民共和国国防部)。

 ただ、例えばアメリカ軍のM4中戦車は4万9234両、ドイツの4号戦車が8101両、ソ連のT-34が5万7000両作られていますから、対戦車戦能力に乏しい九七式が約4000両あったとしても、結果は何も変わらなかったでしょう。

 重戦車が欲しいところですが、大和型建造時点で旧日本軍の重戦車は九五式重戦車のみです。18.4口径70mm主砲は徹甲弾でもわずか25mm(1000m)の貫通力。車体前面で35mmの装甲も、最高速度22km/hの低速も無力だったでしょう。

 なにより、1937年時点ではT-34のような戦車は存在しませんので、第二次世界大戦で役立つ戦車を思いつくことは難しく、仮に設計・製造ができたとしてもインフラの関係で運べないので、満州に工場を作るしかなかったと思われます。

【貴重ぉぉぉな写真】戦艦「大和」「武蔵」の並び

Writer:

ゲーム雑誌でゲームデザインをした経験を活かして、鉄道会社のキャラクター企画に携わるうちに、乗りものや歴史、ミリタリーの記事も書くようになった乗りものライター。著書『日本全国2万3997.8キロイラストルポ乗り歩き』など、イラスト多めで、一般人にもわかりやすい乗りもの本が持ち味。

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