まもなく延伸「三重県第三の南北軸」 猛烈渋滞の“四日市”をエスケープ! 今はブツ切り「北勢バイパス」の使い道
とにかくトラックだらけの湾岸
重要港湾である四日市港を抱える同市海側の国道23号・1号は、実際に走ってみると大型トラックの多さに目を見張ります。渋滞も慢性的ですが、その一因として、市街地から「高速道路までが遠い」という点が挙げられるでしょう。
三重県を通る高速道路の東名阪道、そして新名神とも、かなり山側を通っており、高速道路が直接的に海側の市街地の混雑を緩和するには至っていません。四日市市だけでなく、南の鈴鹿市や津市などでも同様のことが言えます。
そうしたこともあり、三重県では海側の市街地と山側の高速道路を結ぶ道路が整備されてきました。北勢バイパスに接続して東名阪道の四日市東ICに通じる県道上海老茂福線(元有料道路)や、北勢バイパスの新たな終点となる国道477号バイパスも同様で、いずれも4車線(一部2車線)の快走路となっています。
北勢バイパスは全線つながらない状態でも、こうした“東西軸”の道路と組み合わせることで、市街地の国道23号・1号を避けるルートを形成することになりそうです。
今回の延伸区間のさらに先、北勢バイパス3工区8.4kmについては、調査設計の段階であり、ほぼ影も形もない状態です。開通はまだまだ先ですが、ここまでできれば、国道1号現道の渋滞損失時間は、整備前(2010年)と比べ“約7割”も削減されるといいます。
ちなみに、北勢バイパスは伊勢湾岸道のみえ朝日IC付近も通っていますが、同ICは出入り方向に制限がある“ハーフIC”であり、北勢バイパスからICへの経路がやや複雑です。みえ朝日ICが“フル化”すれば海側からの高速道路利用もしやすくなると考えられますが、フル化について北勢国道事務所は「北勢バイパスや周辺道路の交通状況より必要性に応じて検討」するとしました。
【了】
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