都電の線路の「出土」なぜ相次ぐ? 舗装の下にまだまだ眠ってる!? 発見された遺構の「その後」

都電の遺構はほとんど姿を消しましたが、令和になって神田川に架かる2つの道路橋で併用軌道が発見されました。いずれも工事で舗装を剥がした際に日の目を見たのです。

往時はどんな橋だった?

 発見された軌道は複線分で、橋全体にかけて残されていました。39系統は早稲田~厩橋間を結び、1968(昭和43)年9月28日が最終運行、翌日に廃止となりました。現在は都バス「上69系統」が路線を引き継いでいます。

 なお白鳥橋の併用軌道は今回が初の“出土”ではありません。実は、1989(平成元)年8月の路面工事中にも出現したことがあるのです。当時、共同通信は「20年ぶりにアスファルトの下から現れた」と報じ、その後再舗装されて埋められたのですが、今回35年ぶり2度目の出現となりました。

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白鳥橋遺構。文京区側の橋端部を見る。敷石は部分的に撤去されているが、断面も少し確認できる。石の種類まではすぐ特定できなかった(2024年10月、吉永陽一撮影)。

 しかし、この併用軌道は三たび埋められることはありません。今回の白鳥橋架け替え工事は神田川の河川整備事業の一環で、水害への安全性を高めるために、4年間かけて護岸改修と架け替えを実施するのです。再び出土した軌道は11月までに撤去しなければなりません。そこで東京都では、遺構の無料公開を10月15日と16日に開催し、2日間で約2000人の来場者がありました。これほどまでの来場者数は驚きですが、多くの人々が都電遺構に関心を寄せている証左とも言えましょう。

 白鳥橋は1936(昭和11)年に架橋された、単純プレートガーダ―橋です。I型鋼を並べて組み合わせた構造で、橋梁のなかでは基本的なタイプとなり、桁の上部に歩道、道路、軌道がセットとなった鉄道道路併用橋でした。

 39系統は早稲田停留所を発つと、白鳥橋の新宿区側で15系統(高田馬場駅前~茅場町)と分岐して、橋上では若干カーブしていました。そこに大曲停留所があり、乗客は自動車を避けながら電車に乗るという状況で、広島電鉄の小網町電停のような安全地帯のない停留所でした。

もうひとつの都電遺構とは 現在は別場所にて保存(写真)

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