上京民が絶句「“短い”10両編成が参りま~す」 なぜ東京じゃ15両もフツーに? 列車の長さ、どう決まるのか

首都圏では15両編成もの長い列車も一般的な存在。しかし、「短くして、よりたくさん走らせる方がよい」場面もあります。列車の長さはどのように決まってきたのでしょうか。鉄道業務の省力化が進むなか、新局面も見えてきています。

ワンマン化すれば長くできない――は過去の話!

 地方路線では利用減少に伴い、ワンマン化も進みました。特にバスと同様に車内で運賃収受をする場合は、運転士のいる先頭から下車する必要があります。そのため、編成は長くできなくなり1、2両が限界となりました。

 車内で運賃収受をしない列車では、名鉄や西武などに4両ワンマン運転があります。近年ではホームドアや監視カメラの車内モニターといった安全装備を強化した都心型の長編成ワンマン運転も登場しました。もともとは地下鉄で始まりましたが、東急目黒線では増発分の運転士を捻出するためか、ワンマン化が行われました。

 山手線もワンマン化の構想が発表されています。運行本数が多く乗務員も多い区間のワンマン化は人員の捻出には効果が大きいでしょう。

 しかし、大量の旅客が利用する長編成のワンマン運転は、異常時の対応が難しくなります。事故や故障の対応、指令への連絡、多数の旅客の誘導を一人でこなすには対策も必要になり、なかなか簡単な事ではないと思われます。

【了】

【長ぇぇぇぇ!!】これが現行“日本一長い”電車たちです(写真)

Writer:

1987年早大理工卒。若桜鉄道の公募社長として経営再建に取り組んだほか、近江鉄道の上下分離の推進、由利高原鉄道、定期航路 津エアポートラインに携わる。現在、日本鉄道マーケティング代表として鉄道の再生支援・講演・執筆、物流改革等を行う。

最新記事

コメント