東北の一大勢力にメス!? ローカル線でおなじみ「白いキハ」100系・110系 勢力図塗り替わるか ていうか「何が違うんですか!?」

JR東日本は2025年下期から、高崎・盛岡エリアへ新型車両としてHB-E220系を投入すると発表しました。同社のローカル線ではキハ100系やキハ110系が使われていますが、いよいよ置き換えが始まりそうです。

短命に終わった特急用キハ110系

 さらに、特急「秋田リレー」用として回転リクライニングシートを装備した特急用車両も登場しました。この車両は、1996(平成8)年から秋田新幹線が開業する直前の1997(平成9)年まで、1年間だけ使用されています。

「秋田リレー」は北上~秋田間を北上線経由で運行されましたが、秋田新幹線の開業後は一般的なキハ110系と同等の車両に改造され、大半が飯山線に転用されました。ちなみに飯山線の観光列車「おいこっと」も、「秋田リレー」で使用していた車両の一部です。

山形にもレア車両が!

 このほか、キハ100系は車内にボックス席のクロスシートを備えた車両が多数派ですが、ロングシートの車両も製造されました。これがキハ101形で、客室は通勤電車のように長手方向に座席が配置されています。

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岩手県を走る釜石線の快速「はまゆり」では、回転リクライニングシートを備えたキハ110系も使用されている(2022年10月、柴田東吾撮影)。

 外観はキハ100形と同じですが、車体の色は緑色ではなく青色。キハ101形は山形駅を発着する左沢線の列車だけに使用され、珍しい存在です。

 新型車両のHB-220系は合計で32両が導入される予定ですが、キハ100系やキハ110系は2025年の段階で約220両あり、まだまだ活躍が見込まれます。しかし、八高線のキハ110系が置き換えられると、首都圏では気軽に見ることができなくなりそうです。

なんと6両編成! 大増結したキハ100系(写真を見る)

Writer:

1974年東京都生まれ。大学の電気工学科を卒業後、信号機器メーカー、鉄道会社勤務等を経て、現在フリー。JR線の2度目の「乗りつぶし」に挑戦するも、九州南部を残して頓挫、飛行機の趣味は某ハイジャック事件からコクピットへの入室ができなくなり、挫折。現在は車両研究が主力で、技術・形態・運用・保守・転配・履歴等の研究を行う。鉄道雑誌への寄稿多数。資格は大型二種免許を取るも、一度もバスで路上を走った経験なし。

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