生産終了から57年経っても大人気!? 伝説の「スバルのバイク」は何がそんなにスゴいのか

現在のスバルがかつて製造していたスクーター「ラビット」。生産終了から今年で57年にもなりますが、未だに熱狂的なファンが多く、専門ショップも存在するほどです。その魅力は歴史を知るとさらに深まります。

一般乗用車にシフト バイク製造に幕

 さらにラビットは1959年に、199ccエンジン搭載のラビット・スーパーフローS601というモデルを発売。

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ハイスーパーS-211Aの広告。「二輪の乗用車」とある(2024年、松田義人撮影)

 また1961年に、123ccエンジン搭載の3速ハンドチェンジモデル、ラビット・ジュニアS301が登場。これが前出した「一戸さんが最初に乗った」モデルです。S301は、当時登場したばかりで革命的な存在だったスーパーカブC100以上のパワーを実現し、ラビットの中でも特にヒットしました。

 しかし、この時代は三菱重工業のシルバーピジョンとの競争が激化した一方、富士重工はスクーターや軽自動車としてのメーカーではなく「一般乗用車にシフト」を目指すことになった時代でもありました。そんな経緯から、赤字というわけではなかったにも関わらず、ラビットは1968年をもって生産終了することに。

 結果的に「富士重工業=ラビットや軽自動車のメーカー」というイメージは払拭され、1970年に登場したスバルff-1 1300Gをもって、1960年代までの富士重工業の面影をなくしていったように映ります。

 言い換えれば、戦後の高度成長期を、実用・娯楽双方の面で支えてきたにも関わらず、「経営方針の転換」というだけで生産終了の憂き目にあったのがラビットとも思え、これもまたアツいファンが支え続けている所以だとも思います。一戸さんはこうも言います。

「そういうラビットへのアツい思いを持ち続ける本気のファンの方を前にすれば、僕が持っているラビットはどれもボロボロで恥ずかしい限りです。きっと笑われるんじゃないかな(苦笑)。でも、ピカピカにレストアしたラビットはもちろんカッコ良いですけど、ボロボロにヤレていてもなんだかかわいいのがラビットの魅力だとも思います」

 一戸さん、今後も手放す気は全くないそうで、「少しずつ修理しながらこれからも乗り続けたいと思っています」と話します。

【マジでカッコいい!】ピカピカのラビットに「またがった姿」(写真)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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