JR最南端の「たまたま空港アクセス鉄道」は本当に使えるのか? 下りてビックリ“超レトロ駅” 夜間の徒歩移動は“ヤバイっ!”
空港と結ぶアクセス鉄道が、本来想定していなかったローカル線だという場合があります。JR最南端の“空港アクセス鉄道”の最寄り駅の1つから空港へ歩いて向かうと、想定以上のハードな道のりが待ち受けていました。
ほとんどハイキング その前にゲットしたい名物も
「最寄り駅」嘉例川から空港までの所要時間はちょうど1時間で、ハイキングを終えたような気分でした。もしも挑戦する場合、歩行の負担になるような大きな荷物を抱えておらず、気温が落ち着いている日中に、時間に十分な余裕を持ってお出かけください。

もし、この「ハイキング」を楽しむならば、土休日にぜひ狙いたい嘉例川駅のもうひとつの“名物”もあります。
2025年の「九州駅弁グランプリ」(JR九州主催)に輝いた弁当「百年の旅物語かれい川」(森の弁当やまだ屋)です。特急「はやとの風」(22年に運休)の運行開始に合わせて04年に登場し、販売するのは土曜と日曜、祝日だけで早々と売り切れるため「幻の駅弁」とも呼ばれます。2日前までに電話で予約することも可能です。
竹皮で作られた弁当箱に入った炊き込みご飯に地元で原木栽培したシイタケとタケノコの煮物が載せられており、コロッケ、ナスの味噌田楽、サツマイモを使った鹿児島県の郷土料理「がね」などのおかずも味わえます。「ハイキング」前の腹ごしらえにはピッタリです。
霧島市職員は「すごく人気があり、県外の方からも『食べてみたい』という声をよく聞きます」と解説。「私たちにとっては昔、普通に食べていたような味です」とおっしゃったので、筆者はすかさず「それこそ私も含めた旅行者が求めている懐かしさなのですよ」と申し上げました。筆者が嘉例川駅を訪問したのは平日だったため、今も自分のなかでは「幻の駅弁」であり続けています。
Writer: 大塚圭一郎(共同通信社経済部次長・鉄旅オブザイヤー審査員)
1973年、東京都生まれ。97年に国立東京外国語大学フランス語学科卒、共同通信社に入社。ニューヨーク支局特派員、ワシントン支局次長を歴任し、アメリカに通算10年間住んだ。「乗りもの」ならば国内外のあらゆるものに関心を持つ。VIA鉄道カナダの愛好家団体「VIAクラブ日本支部」会員。
全国各地で熊出没、大怪我被害が多発している昨今、滅多に人も通らないような山道を慣れない観光客が徒歩で行くのは危険ではないでしょうか。文面からも夜間などオススメしない旨は書かれてますが、もし紹介するなら歩けない距離ではないがオススメはしないというスタンスで告知されたほうが良いように感じます。