日本海東北道「県境の難所工事」どこまで進んだ? 未開通40kmをトンネル21本でつなぐ「朝日温海道路」

日本海東北道の新潟・山形県境区間に位置する「朝日温海道路」の建設が進んでいます。

建設進む朝日温海道路

 日本海東北道の一部区間を構成する「朝日温海道路」の建設工事が進行中です。どこまで進んでいるのでしょうか。

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日本海東北道の現在の終点・朝日まほろばICから先で朝日温海道路の建設が進んでいる(画像:国土交通省北陸地方整備局新潟国道事務所)

 日本海東北道は、新潟・山形・秋田の日本海側を縦貫する高規格幹線道路です。現在は新潟・山形県境、山形・秋田県境付近にそれぞれ未開通区間があり、建設が進められています。

 このうち新潟の朝日まほろばICから山形のあつみ温泉ICにかけての未開通区間延長40.8kmは、朝日温海道路として建設中。

 国道7号に沿う形で、新潟県側に大須戸IC・大須戸第二IC・北中IC・勝木IC・府屋IC、山形県側に鼠ヶ関IC(いずれも仮称)が設置されます。道路は幅員12~13.5m・2車線、設計速度80km/hで整備される計画です。

 2025年10月、この道路の早期開通に向けて関係者間の連携強化を図る連絡調整会議が新潟県村上市で開かれました。

 国土交通省の北陸地方整備局と東北地方整備局によると、朝日温海道路は2013年度に事業化。2015年12月に用地買収を開始し、2024年度末時点で用地取得率は新潟側99%、山形側100%に達しています。

 トンネルは、新潟側は計画16本のうち3本が概成または貫通済み、2本は掘削中。山形側は計画5本のうち2本が概成、1本が掘削中です。

 各トンネルでは、当初計画に比べて脆弱な地山が確認され、工法の見直しや追加を行っているといいます。

 特に2号トンネル(仮称、延長2587m)は朝日温海道路の中で最も長いうえに、断層破砕帯などがある難所です。現場では切羽(掘削面)の崩壊や湧水などがあったため対策を講じながら進めているといいます。2022年度に始まった掘削は、2025年9月時点で1198m(46%)まで進んでいます。

 課題については、新潟側はトンネルや橋といった構造物が総延長34kmの半分程度と多いこと、トンネルなどから出る土に鉛などの重金属が含まれており、これを封じ込める管理型盛土を施工するといったことが挙げられています。

 山形側は、鼠ヶ関トンネルの地山が想定より脆弱であり、変状が生じたため掘削を一時中断。調査の結果、残り区間の地質も脆弱だったため、対策を盛り込んだ工事の準備を進めるとしています。

 会議ではこのほか、朝日まほろばIC付近にある道の駅「朝日」のリニューアルや、鼠ヶ関IC付近に移設する道の駅「あつみ」の計画についても情報交換されました。

 朝日温海道路の開通予定は示されていませんが、引き続き用地買収、改良・トンネル・橋梁下部など全般にわたり事業が進められる予定です。

【地図】朝日温海道路の計画ルートを見る

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