中国旅客機、新型は前途多難? 現行機は好調、その波に乗れぬ理由

内需だけでペイ? 中国ならではの旅客機事情

 中国商用飛機はさらに、C919と呼ばれる100から200座席のナローボディ機を開発中です。C919は、ボーイング737やエアバスA320によって、2社の寡占状態にある市場への殴り込みになりますが、これも“今のところは”中国国内に限られています。

 ARJ21やC919は短距離を結ぶ小型旅客機ですから、広大な土地と莫大な人口を抱え、かつ経済的発展が著しい中国の国内だけでも十分すぎるほど需要が見込めます。ある意味、合理的な商戦略とも言えるでしょう。

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「2012年中国国際航空宇宙博覧会」で飛行展示された中国国産旅客機ARJ21(手前)。マクダネルダグラス(現ボーイング)MD-90の影響を色濃く受けているとも(関 賢太郎撮影)。

 しかし「第11回中国国際航空宇宙博覧会」で発表されたC929は、最大離陸重量234トン、座席数は240から440、航続距離1万2000km以上の中型機であり、中国の国内だけでも良いと割り切ってしまうことは不可能です。またこのクラスの旅客機の需要は、全世界で数万機の受注がある小型機に比べて、ひと桁小さい数字にとどまります。

 したがってC929は、外国の空港へ飛行できるようになるためにも米国連邦航空局、欧州航空安全機関の型式証明を取得することが必須ですが、これは困難を極めるものになることでしょう。

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コメント

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2件のコメント

  1. いや、この929世代で実現するかは分からんけども、中長期的には中国の旅客機は意外に健闘すると思う
    露骨にパクっていい加減な品質になってる戦闘機や空母、高速鉄道などと違って、試行錯誤しながら地道に開発してるからね
    確かにえらく時間が掛かってるけども、そういう試行錯誤の中から本物の実力を身に着けていく訳で、地味ながらも王道を進んでるよ

  2. じゃ、いまだに日本のMRJはどうなってますか?またまただよね。