スマートキーの「節電モード」知ってる? 0円でできる“最強の防犯対策”とは デジタルキー&指紋認証の最新事情も
実は、手元のスマートキーにある「隠しコマンド」を使うだけで、車の盗難手法のひとつ「リレーアタック」を無効化できる機能があります。0円でできる対策から、最新のデジタルキー事情まで、知っておきたい防犯知識を紹介します。
イタチごっこの盗難手口 ハイテクとアナログの融合で守る!
「CANインベーダー」とは、スマートキーの電波を使わず、クルマの配線に直接侵入する方法です。
犯人はバンパーを外したり、タイヤの隙間から手を突っ込んだりして、ヘッドライト付近の配線を引き出します。
そこに専用機器を接続し、クルマの頭脳であるコンピューターに「解錠せよ」と嘘の指令を送るのです。まるでSF映画のような手口ですが、物理的に配線へアクセスするという点では、ある意味で泥臭いが確実な方法ともいえます。
ただ、メーカー側も手をこまねいているわけではありません。最新の対策として注目されるのが「デジタルキー」と「指紋認証」です。
スマートフォンを鍵にするデジタルキーの中でも、iPhoneの「Car Key」などで採用されている「UWB(超広帯域無線)」対応のものは強力です。
これは電波の強弱ではなく、「電波が往復する時間」を光の速さで計測しています。そのため、リレーアタックのように電波を中継して距離を偽装しようとしても、「時間がかかりすぎている=遠くにあるはずだ」と見破られてしまうのです。
また、ランドクルーザー300などで採用された「指紋認証スタートスイッチ」も普及し始めています。これは指紋が登録されたユーザーでないとエンジンが始動できない仕組みで、最強の生体認証セキュリティといえます。
しかし、こうした最新技術はまだ一部の高級車に限られています。多くのクルマを守るためには、やはりアナログな対策も欠かせません。
ハンドルロックやタイヤロックといった物理的な防犯グッズは、犯人に「盗むのが面倒くさそうだ」と思わせる視覚的な効果があります。侵入犯罪に関するデータでも、「犯行に5分以上かかると約7割の泥棒は諦める」とされています。
ハイテクな「節電モード」や「デジタルキー」と、アナログな「物理ロック」や「缶に入れる」対策。これらを組み合わせて「時間を稼ぐ」ことこそが、愛車を守る最大の防御になります。




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