日本の幻の翼と“同名” 中国で「MSJ」なる新型機が公開! その正体は ベース機は“米旅客機のパクリ疑惑”

中国の航空機メーカーCOMACが開発したC909旅客機に、「MSJ」と名付けられた派生型が登場しました。日本の「三菱スペースジェット」も彷彿とさせますが、どういった機体なのでしょうか。

コピー元の機体にもあった「病院機」

 C-9A「ナイチンゲール」は1960年代に、MD-80シリーズの元になったDC-9旅客機を改造してつくられました。当時はベトナム戦争が激しかったことから、C-9Aは前線で負傷した将兵をより高度の治療を受けることができる後方地域へ運ぶのを目的としていました。

 C-9Aは胴体前部左側に大きな扉を設けて傾斜の緩やかなスロープを装備し、車椅子やストレッチャーによる搭乗も可能にしていたところがC909MSJと異なります。医療用設備もC909MSJとは逆に胴体前部に設け、客席は胴体後部にありました。更にC-9Aの客席は、機体の後部を向くように設けられていたのも特徴として挙げられます。なお、C909MSJの座席は、一般的な旅客機のそれと同じように前向きになっています。

 C909MSJはあたかもDC-9(MD-80)から病院機というコンセプトも拝借し、二重のコピーになったのですが、中国にしてみれば、「容易に浮かぶアイデア」と一蹴できるかもしれません。確かにC909のような小さな旅客機は、地方の小さな空港でも発着できて便利で、それゆえ300席級の大型のものと比べて、様々なバリエーション展開へと拡張しやすい設計といえるでしょう。筆者にはこれは、中国の世界の民間旅客機市場へ参入する野心とも感じることができるのです。

【写真】えっ瓜二つ…これが「MSJ」と「ナイチンゲール」の比較です

Writer:

さがら せいぞう。航空月刊誌を中心に、軍民を問わず航空関係の執筆を続ける。著書に、航空自衛隊の戦闘機選定の歴史を追った「F-Xの真実」(秀和システム)がある。

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