どんな高級車も最新EVも「タイヤはなぜ真っ黒?」 実は昔は“白”だった!? 100年変わらない黒の秘密

街中を走る色とりどりのクルマたち。ボディカラーは多種多様なのに、足元のタイヤだけはどれも真っ黒です。実はこの「黒さ」には、私たちの命を守るための大切な理由と、100年前の意外な歴史が隠されていました。

昔は白かった? 100年前の革命とカラータイヤが普及しないワケ

 今では当たり前の黒いタイヤですが、歴史をさかのぼると意外な事実が見えてきます。

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なぜタイヤは黒しかないのか?(画像:写真AC)

 自動車用の空気入りタイヤが登場した当初、タイヤは白っぽい色や飴色が一般的でした。これは天然ゴムの色や、当時使われていた充填剤の色がそのまま出ていたためです。

 大きな転換期となったのは、1910年代前半(1910年説、1912年説など諸説あり)のことでした。

 アメリカでカーボンブラックを補強材として使用したタイヤが開発されると、それまでの白いタイヤよりも圧倒的に耐久性に優れていたことから、瞬く間に世界中のタイヤが黒色へと移り変わっていきました。カーボンブラックを混ぜるというのは、まさにタイヤ界の革命だったといえるでしょう。

 それから100年以上経ち、タイヤも劇的に進化しているため、「現代の技術なら、カラフルなタイヤも作れるのでは」と思う人もいるかもしれません。確かに、近年は同じ補強材として「シリカ(二酸化ケイ素・砂の主成分)」という白い素材を組み合わせるケースも増えています。

 シリカは燃費を良くする効果があるため、最新のエコタイヤなどに多用されています。

 しかし、主流となってから一世紀以上経ったいまも、カーボンブラックを完全に代替できるほどの素材は確立されていないのだとか。それほどまでに炭の粉による補強効果は絶大であり、信頼されているのです。

 タイヤの黒は、世界中のエンジニアたちが「一番安全で長持ちする」と認めた、信頼の証。だからこそ、エコカーも高級車も、はたまたオートバイや自転車まで黒がほとんどなのです。真っ黒な足元は、100年前からの知恵と最新の技術で私たちの命を支えていると言えるでしょう。

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