「遅延が許されない社会」バス事業者の苦心 “雪だるま式”に拡がる影響 「働き方改革」が与えた影とは
バスは渋滞や遅延の影響を受けることがあります。近年は社会の変化や、いわゆる「2024年問題」の労働規制により、遅延の影響が従来より大きくなっています。
遅延をチャラにする"対策!?”
実は、多くのバス事業者で、終点直前の1区間の所要時間を長めに確保しています。法令上、定刻より早く発車する「早発」は許されないため、途中停留所の通過時刻を少しずつ早めに設定して早発を防止するとともに、最後の1区間、わずか数百メートルに数分を取ることで、終点では遅延がない(道路が極めて順調だった場合は多少「早着」する)よう工夫しているのです。「タルミ(ダイヤの弛み)」とか「捨て時分」「余裕時分」などと呼ばれます。
鉄道駅が終点である場合はそれで解決なのですが、系統の中間で鉄道駅を経由する場合や、JRの駅と私鉄の駅の両方に停車する場合など、先に停車する駅では遅延が常態化し、乗客の不満足を招いてしまいます。そこで、遅延の影響を広範囲に広げないよう長い系統を中間地点で二つに分ける事例などもみられますが、デメリットもあり解決が難しい問題です。
高速バスは遅延するともっと深刻!
路線バスよりも長い距離を運行する高速バスや貸切バスでは、主に高速道路の渋滞が“大敵”です。
なぜなら、国の規制により、運転手が連続して(休憩などを挟まずに)運転できる時間の上限が決まっているので、大きく遅延すると予定外の休憩を取る必要が生まれ、遅延がさらに拡大するからです。高速道路の渋滞は日曜日の夕方に多く発生し、乗客は(実は運転手本人も)早く帰りたいという気持ちになりますが、安全確保のためですので理解をいただく必要があります。
そうした遅延の影響は、当日だけに留まりません。運転手の休息期間(退勤時刻から次の出勤時刻までのインターバル)も国の規制があるためです。遅延により今日の退勤が遅れた運転手は、明日の出勤を遅らせないといけないケースが生まれます。





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