「あんな所に停めてるから事故ったんだ!」 違法駐車が誘発した交通事故 “停めた人”の責任は問える? 「必ずしも“100対0”ではない」
法的に駐車してはいけない場所に停まっていたクルマ。この「違法駐車」のせいで、他のクルマ同士が交通事故を起こしてしまった場合、違法駐車をした側のドライバーに責任は問えるのでしょうか。
違法駐車が事故誘発…責任は「停めた側」も問われる?
自動車事故が起こった際、当事者間の過失割合については「走行している限り、誰かが100対0で全面的に悪いことはありえない」といった話をよく耳にします。しかし、たとえば法的に駐車してはいけない場所に停まっていた「違法駐車」車両のせいで、他のクルマ同士が交通事故を起こしてしまった場合はどうでしょうか。
こうした状況では“動いていないクルマ”の存在も関わってきますが、仮に違法駐車が原因だと認められた場合、違法駐車をしたドライバーにはどのような責任を問えるのでしょうか。弁護士法人・響の古藤由佳弁護士に聞きました。
まず古藤弁護士は、「交通事故と聞くと、多くの方が『被害者と加害者が1対1』という場面を想像すると思います。一方、玉突き事故など『当事者が複数いる』事故も多く、その場合は三者間や四者間などで過失割合を判断します」と説明します。
「過失割合は、まず交通事故の直接の当事者である『加害車両』と『被害車両』の状況を総合的に考慮しながら、大まかに配分を決めていきます。具体的には、事故時にクルマは走行していたのか(停車していたのか)、信号無視などの交通違反はあったか、さらに周りの道路状況(交差点なのか直線道路なのか、どちらが優先道路だったのか)などが判断要素となります」(古藤弁護士)
では、今回取り上げた「違法駐車が誘発した交通事故」はどうなるのでしょうか。古藤弁護士は、「このような要素を整理した上で、加害車両の注意義務違反(急な車線変更など)に、違法駐車の車両がどれほど影響したか、違法性の程度がどれくらいかなどを考慮し、それぞれの過失割合を調整していきます」と解説します。
「たとえ重傷者や死亡者が出た事故だったとしても、違法駐車をした運転手にも無条件に責任が生じることはありません。あくまで客観的な観点から違法駐車の及ぼした影響の度合いを見て、責任の有無を決めます」(古藤弁護士)。
つまり、まず“動いていた”ドライバー同士で加害者・被害者それぞれの過失割合を決め、その上で“動いていなかった”ものの、違法駐車によって事故を誘発したドライバーの責任を問う、という順番になるようです。





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