ナニコレ!? 田んぼにニョキっと出現する「謎のコンクリ構造物」の正体 台湾に点在する“戦争の名残” なれの果てが面白ぎる!?

太平洋戦争末期、日本の統治下にあった台湾には多くの軍事施設が建設されました。戦後80年以上が経過し、それらの“戦争遺跡”は今、高雄では生々しい姿で、ある場所では地域のシンボル、そして花蓮では全く別の“キャラクター”へと姿を変えています。

掩体壕を「ミッキー風像」に改装!?

 また、台湾東部・花蓮中心部の小高い山にある美崙山公園にも、かつて旧日本軍が建設した掩体壕が遺り続けていましたが、「かつての悲しい戦争を連想させるものは取り壊すべきだ」として1980年代に解体が決定します。

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番婆村では防空砲台跡を「悲しい歴史を連想させるもの」としてではなく、村を象徴するモニュメントとして捉えているようだ(2026年、松田義人撮影)

しかし、ここで花蓮県政府は大胆なプランを決議しました。それは「悲しい戦争を連想させる掩体壕を、楽しく平和なミッキーマウス風の像に改装する」というもの。相応の予算を持って作られた元掩体壕のミッキーマウス風の像は、以降今日まで花蓮の象徴の一つであり続け、旧正月前には花蓮県政府の負担で清掃・整備なども続けられています。

 もちろん、この像はあくまでも「ミッキーマウス風」なのであって、本家のそれではないわけですが、今日では「この像がかわいい」と、国内外の観光客の間でも熱い視線を浴びるようになり、花蓮の映えスポットの一つにもなっています。花蓮県政府も自信満々で「景勝地・太魯閣と並ぶ花蓮の名スポット」としているようですが、筆者としては、平和の象徴の像が本家に目をつけられないことを密かに祈っています。

 このように台湾各地にも防空砲台跡や掩体壕跡が今ものこる一方、そのあり方は様々に転じられているところは、いかにも台湾的な前向きさを感じます。そして、結果的に平和を示しているようにも感じます。

 台湾各地にのこる日本統治時代の遺構を見て巡ることは、戦争の歴史を感じるとともに、日台の知られざる歴史に触れる機会にもなることでしょう。

【いいのかよコレ…!】ミッキー風に塗替えられた仰天の「戦争遺構」(写真)

Writer:

1971年、東京都生まれ。編集プロダクション・deco代表。バイク、クルマ、ガジェット、保護犬猫、グルメなど幅広いジャンルで複数のWEBメディアに寄稿中。また、台湾に関する著書、連載複数あり。好きな乗りものはスタイリッシュ系よりも、どこかちょっと足りないような、おもちゃのようなチープ感のあるもの。

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