ガソリン1Lが「646円」! 世界屈指の高価格なぜ? 通行料6000円を払って給油する香港の「現実解」
世界中でガソリン価格が上昇していますが、なかでも香港は1リットルあたり約32香港ドル(約640円)と、世界屈指の価格です。現地の人々はガソリンを少しでも安く入手しようと苦心しています。
1リットル650円が会員価格だと…
では実際、ガソリン価格はどのような感じなのでしょうか。2026年4月下旬に価格を調べるべく、香港のスタンドに足を運んでみました。
カルテックスを見ると、普通の無鉛ガソリンは1リットルあたり32.39香港ドル(約646円)、ハイオクにあたる無鉛プレミアムガソリンは同34.19香港ドル(約682円)でした。エッソや中国石化も値段は同じでした。
しかし、エッソは「Smile」という会員になれば、最大で通常のガソリンは同9.08香港ドル(約181円)、ハイオク系が同11.9香港ドル(約238円)にまで一気に価格が下がります。
シェルは、会員に加え、シティバンクが発行するクレジットカードを組み合わせると、さらに1リットルあたり1ドル値引きというキャンペーンなども行われています。ほかにも航空会社のマイルがたまるサービスもあり、客の囲い込み合戦が活発に繰り広げられるという資本主義そのままの姿がありました。
筆者(武田信晃)の友人は、「中国石化とシェルの会員です。どこかの会員にならないとガソリン代を抑えるのは無理ですね。しかし最近、節約術がもう一つあって、物価の安い中国本土の珠海で給油をしています」と話します。
どういうことでしょうか。香港は1国2制度を採用しています。そのため道路だと、中国は右側通行ですが、香港はイギリスと同じ左側通行など交通ルールが異なります。
中国と香港は「同じ国」ですが、香港は異なる「地域」のため、これまで中国と香港を往来する自動車はそれほど多くありませんでした。もちろん、香港の車が中国本土のナンバープレートを取得することも可能ですが(香港と中国の2枚を付けている車を香港で見かけることがある)、オーナーが中国本土にも会社を持ち、多額の納税や寄付をするなど、中国本土のナンバーを取得するのは大変でした。
しかし、香港と中国の経済交流を深めるため2023年から「港車北上」という制度が作られました。これにより、香港の一般の車の所有者も、申請し、抽選に当たれば(香港の車が広東省で急増することによる混乱を防ぐため、一定数の枠を設けている)、中国本土を走れるようになりました。少し古い数字ですが、香港政府によると2025年3月末現在で14万4000台がこのライセンスを受けたと発表しています。





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