愛知県を駆け抜けた幻の路線「ピーチライナー」わずか15年で消えた“片側ドアの特注車” 現存する個体に乗ってきた
愛知県小牧市には、わずか15年で営業を終えた公共交通機関「桃花台交通」がありました。利用者の低迷によりわずか15年半で廃止した幻の路線ですが、実は豊田市内に当時使われていた100系車両が保存されています。
車内に入ってみたら、激レア「制服」も発見!
車体側面にも面白い特徴があります。それが乗降扉で、100系は右側のみに配置されています。これは始終端のループで折り返してから走行するため、乗客の乗り降りが片側のみに限られているからです。
また、運転席だけでなく、側面の窓ガラスも大きめのサイズになっています。そのため、高架橋を走っていたときは、その眺めはきわめて良かったのだろうなと思いました。
車内は、なかなかゆとりのあるデザインになっています。その理由の1つが、つり革がないからでしょう。これにより天井付近の視界を遮るものがなく、開放感のある作りになっています。ちなみに、先頭車の定員は43人です。
座席には落ち着いたライトグレーの布地を使用。2人掛けの座席に加えて1人用の座席も設けられており、通勤・通学から複数人での搭乗まで、さまざまな利用者層を見込んでいたように思われます。
運転席は先頭車右寄りにコンパクトに配置されています。また、運転席左側にも座席があり、ここに座ったときの眺めは、大変良さそうでした。
後部側には当時の制服のジャケットが展示してあります。紺色のカラーリングと胸元のワッペンはよく調和していて、魅力的なデザインだと個人的には感じました。
短命に終わった路線というのもあってか、車両や制服はまだまだキレイな状態を保っているように思います。実際、筆者が見学している間も、旅行客と思わしき人が車両を見に来ていました。
今では数少ないピーチライナーの存在を感じられるこの車両。わずか15年半ほどで運行を終えてしまった短命の列車ですが、それゆえに一見の価値があるかもしれません。
Writer: 鈴木伊玖馬(乗りもの好きライター)
愛知県生まれ。飛行機が好きで航空博物館などを取材するうち、自動車関係の記事や取材も手がけるようになる。ホンダ「シビック Type R」のようなホットハッチが好み。





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