「路線バスの優先席、なぜ後ろにないの?」実は法律に由来 知られざる“ちょっとした工夫”とは
路線バスの優先席は、どれも前の方に設置されています。フリースペースもそうですが、この設置にはどういうルールがあるのでしょうか。
2015年に変わった「優先席設置のルール」
国土交通省は2003年にノンステップバスの標準仕様を策定し、2004年1月から「標準仕様ノンステップバス」の認定を行っています。高齢者や障害者などにとって、より利用しやすいバリアフリー車両を普及させるためのルールです。
大きな変化があったのは2015年です。標準仕様ノンステップバス認定要領が一部改正され、「高齢者等の乗車性に配慮した優先席の前向き配置」が示されました。従来は、横向き優先席などがありましたが、これだと立席スペースが減ることや、急ブレーキ時に身体が大きく振れる恐れがあることが指摘されていました。それを踏まえて、この改正以降の標準仕様では、原則「前向き配置」とされています。
あわせて、ベビーカーをたたまずに乗れるフリースペースの設定や、車いす用スロープの簡易化なども盛り込まれました。こうした標準仕様の見直しによって、乗降口に近い低床部へ、優先席やフリースペースなどをまとめて配置する考え方がより明確になりました。
ノンステップバスは、乗降口付近から車いすスペースなどへ移動しやすい低床部を確保する構造が基本です。一方、後部には段差やスロープが設けられる車両もあります。つまり、車内のなかでも段差が少なく、乗降口から移動しやすい区画は前寄りにあります。歩く距離、段差、手すりや降車ボタンの位置。そうした要素が、「優先席は乗降口に近い前寄りが使いやすい」という配置につながっているわけです。
現在の路線バスは、利用しやすい位置に降車ボタンが取り付けられ、手すりの設置や通路の配色なども工夫されています。日々バリアフリー要素の向上に向けた努力が、積み重ねられているのです。





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