空飛ぶドローンが海中探査機を運ぶ!? “日の丸飛行艇の名門” が挑む「世界初!」の連携システム

救難飛行艇US-2などで知られる新明和工業が、JAMSTECと共同で無人飛行艇の試験を成功させました。無人飛行艇で海中探査機(AUV)を運び、広大な日本のEEZを調査するという、世界に類を見ない壮大なプロジェクトの全貌に迫ります。

2029年度に実証用無人飛行艇の設計開始

 XU-Mは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)とPP(ポリプロピレン)樹脂によるセミモノコック構造で、全長3.0m、翼幅4.0m。電動モータとガソリンエンジンを動力とするプロペラ推進で、2022年9月には初飛行を実施し、無人飛行艇の自動離着水制御に必要な各種データ取得に成功しました。

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2025年10月2日、初飛行した際の無人飛行艇「XU-M II」(画像:新明和工業)

 その後、同社は2024年4月、内閣府の「経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)」に参画することを発表。JAMSTECを代表機関とする共同チームの一員として研究開発課題「海空無人機による海洋観測・監視・調査システムの構築」において、無人飛行艇実証機の開発を担当することになりました。

 この課題では、無人飛行艇を用いてAUV(自律型無人探査機)を目標海域へ迅速に運搬・投入し、AUVによる海洋調査終了後は自動で揚収・帰還する海空無人機の技術開発を目指しています。

 この技術開発のために試作した無人飛行艇XU-M IIは、2029年度に設計を開始する大型無人飛行艇の5分の1スケールとなる、全長3.86m×全幅5.5m×全高1.05mの双胴型で、双発のプロペラ推進です。

 同社が過去に製造したことがなかった双胴艇体を採用したのは、AUVの運搬など多種多様なミッションでの活用を念頭に置いたためで、これによって主翼中央のパイロンや艇体内部に積載能力を確保でき、幅広いミッションへの対応が可能となっています。そのほか、XU-M IIの設計にあたっては、XU-Mで得られた知見を活かして構造の最適化を図り、CFRP製フルモノコック構造の軽量な艇体を実現しました。

【未来の海洋調査の主役か?】無人飛行艇と無人水中ビークルが連携する様子です

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