ブルーインパルスは「機体ごとに役割」が違う!? 華麗なショーを支える“分業体制” 幻の「7番機」が担う重要な任務とは?

青空に美しいスモークを描く航空自衛隊「ブルーインパルス」。実は6機の機体には、それぞれ明確な「役割」と「ポジション」が割り当てられています。1番機から6番機までの知られざる任務と、任期3年のパイロットたちが織りなす一糸乱れぬアクロバット飛行の裏側を解説します。

"花形"の5番機・6番機、じつは天候偵察も担当する万能ポジション

「5番機(リードソロ)」と「6番機(オポージングソロ)」、いわゆるソロ機の2人は、ハート形の中を矢で射抜くような派手な単独課目を披露するスペシャリストです。

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スモークで描いたハートの真ん中を、もう1機が射抜く「バーティカル・キューピッド」(画像:写真AC)

 とくに5番機は、経験豊富なパイロットが任されるポジションとされ、万一1番機にトラブルがあった際には、編隊を統率する役割を担うこともあります。さらに展示飛行前には、上空で雲の高さや風の様子を確認する「天候確認(ウェザーリコン)」を行うこともあります。

 6番機は、5番機と2機一組で正面から交差する課目など、見せ場の多いダイナミックな演技を担当します。単独機としての演技だけでなく、5番機とのコンビネーションで観客を引きつけるポジションです。

 ちなみに展示飛行では、トラブルなどに備えて予備機が用意されることもあり、ファンの間では通称「7番機」と呼ばれることがあります。この機体は、1〜6番機のいずれかが使用できなくなった場合に備える、縁の下の力持ち的な存在です。

 ブルーインパルスのパイロットは「ドルフィンライダー」と呼ばれ、任期は3年とされています。1年目はTR(訓練待機)として演技を修得し、展示飛行時にはナレーションや後席搭乗を担当。2年目はOR(任務待機)として展示飛行を行い、3年目は展示飛行を続けながら担当ポジションの教官としてTRメンバーに演技を教育します。各番機の役割が決まっているからこそ、6機6名の連携は、まさに一発本番の舞台です。

 次に航空祭でブルーインパルスを目にする機会があれば、ぜひ尾翼の数字に注目してみてください。先頭の1番機が出すコール、それを受けて寸分違わず動く2〜4番機、そして単独機として空を切り裂く5・6番機。それぞれの役割を知ったうえで眺めると、あのキレのあるショーが、まったく違って見えてくるはずです。

【写真で解説】ブルーインパルス、1~6番機のポジションとは

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