名古屋駅のホーム階段にある「謎のガラス板」正体は? 戦争中の暗闇を照らした“歴史の語り部”の秘密
中部地方の一大ターミナルである名古屋駅。実は7・8番線ホームの階段の隅には、戦時中の「灯火管制」下で人々の足元を照らした「蛍光タイル」が今も残っています。駅の歴史を静かに物語る遺産を見てきました。
名古屋駅にある「蛍光タイル」とは?
大戦の物々しさを感じさせるものが、現在JR中央本線が停車する7~8番線ホームの階段にあります。この階段は駅構内の中でも特に年季が入っている場所であり、タイルは古びて、ところどころ色が剥げています。
この階段の両隅に正方形のガラス板が埋め込まれているのですが、これが「蛍光タイル」と呼ばれるものです。人の目に見えない紫外線などを吸収し、そのエネルギーを使って発光します。
戦時中は灯火管制によって、照明が自由に使えませんでした。その際に駅利用者の足元を照らし、移動を助けるために設けられたそうです。
空襲の被害を受けた名古屋駅ですが、それでも全焼は避けられました。戦後、復興するようになると駅も再建され、東海地区の玄関として再び活躍し始めました。今回の蛍光タイルはその再建前の姿を伝える貴重なものだと言えるでしょう。
平和な今となっては、この蛍光タイルが意識されることはありません。実際、愛知県が地元である筆者(鈴木伊玖馬:乗りもの好きライター)は、この蛍光タイルの存在こそ知っていたものの、意識していませんでした。
しかし、その機能はまだ残っているようで、紫外線を出すUVライトで照らすと淡い光を返すそうです。
最近では静岡県の鈴木康友知事が県内におけるリニア中央新幹線の工事着工を許可しました。リニア中央新幹線が開業すれば、その停車駅である名古屋駅の役割も一層高まると思われます。もしかしたら、駅周辺の再開発がスタートするかもしれないので、興味のある人は今のうちに見ておく方が良いでしょう。
Writer: 鈴木伊玖馬(乗りもの好きライター)
愛知県生まれ。飛行機が好きで航空博物館などを取材するうち、自動車関係の記事や取材も手がけるようになる。ホンダ「シビック Type R」のようなホットハッチが好み。





大名古屋ビルヂングは、名古屋駅(桜通口)前にある建物で、名古屋駅そのものではないように思います。
ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。
記事中の「1960年代の名古屋駅(画像:PIXTA)」は、当時の名古屋駅ではなく、名古屋駅の前にあった「大名古屋ビルジング」の写真です。ビルの屋上に明記されていますね。
ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。