「住むなら西武沿線」と思わせる10の理由 文化と芸術の里「武蔵野」の心地良さ

移動がラクな直通運転、通勤・通学や観光に便利な特急列車や座席指定列車などを展開する西武鉄道。「武蔵野」へ広がる路線網は、沿線の自然と文化もつなげています。

特急は「風景に溶け込む」新型車両を計画中

 西武鉄道は通勤が便利、と分かったところで、いよいよ特急列車に登場していただきましょう。

 西武鉄道の看板列車といえば、「レッドアロー」の愛称が付いた座席指定特急です。池袋線系統、新宿線系統で、おおむね日中は60分間隔で走っています。池袋線系統は池袋と西武秩父を結ぶ「ちちぶ」、池袋~飯能間の「むさし」。新宿線系統は西武新宿と本川越を結ぶ「小江戸」です。予約はオンライン決済可能なチケットレスサービス「Smooz」が便利です。シートマップで座席が選べます。

「ちちぶ」はその名の通り、秩父方面の観光客を想定した列車です。池袋~西武秩父間の所要時間は1時間20分程度。途中停車駅は所沢、入間市、飯能、横瀬です。主要駅に停まるため、西武鉄道沿線の人々もレッドアローで秩父へ遊びに行けます。また、池袋方面へ買い物に出掛けるときも座って往復できます。

 池袋線内の人々の用途に徹した列車が「むさし」です。日中の運行は少ないですが、早朝6~7時台の池袋着、22時以降の池袋発も設定されています。通勤ライナーの役割です。平日の池袋終発は0時。残業や遠方からの出張の帰りで疲れた方に、着席できる列車が提供されています。

 変わり種としては、臨時列車として、池袋~西武球場前間を結ぶ「ドーム」があります。これはメットライフドーム(西武ドーム、埼玉県所沢市)の野球開催日に合わせた運行です。

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ロシアのモスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ特急列車「赤い矢号(クラースナヤ・ストレラー)」(2015年9月、太田幸宏撮影)。

 愛称の「レッドアロー」号は、初代5000系電車の車体に赤い帯があったから。ロシアの特急列車「赤い矢号(クラースナヤ・ストレラー)」を連想させます。実はスイスの観光列車が由来という説があります。スイスの山岳風景に西武秩父線の風景を重ねたかもしれません。2代目の「レッドアロー」(10000系電車)も赤い帯をあしらっています。

 西武鉄道は2018年から3代目に当たる新型車両を導入する予定です。車両外観は「アルミ素材に塗装をし、風景に溶け込むカラーデザイン」になるとのこと。銀色のイメージ画像が公開されましたが、伝統の赤い帯は入るでしょうか。

【6位】「西武 旅するレストラン 52席の至福」と「S-TRAIN」

 関東大手私鉄の中でも、西武鉄道はチャレンジ精神にあふれています。その象徴的な列車が「西武 旅するレストラン 52席の至福」と「S-TRAIN」です。

「西武 旅するレストラン 52席の至福」は「厨房付きレストラン観光列車」です。JR九州や第三セクターなどが食事付き観光列車を続々と投入し、鉄道旅行の新たな潮流を作っている中で、関東大手私鉄では西武鉄道が参入しました。西武秩父線などで活躍する4000系4両編成を改造し、3号車にキッチンを装備。その両側を食堂車風の客席に。1号車はイベントなどに使える多目的スペースとなっています。この車両はレストラン列車だけではなく、結婚式などにも対応できます。

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4000系電車を改造した観光電車「西武 旅するレストラン 52席の至福」(2016年4月、太田幸宏撮影)。

「52席の至福」は主に土日、ブランチコースとディナーコースの運行です。有名シェフによる食事を楽しめて、ブランチコースは1人1万円、ディナーコースは1人1万5000円。クリスマスやバレンタインデーの特別運行もあります。とても人気があり、ブランチコースは3か月先までほぼ満席。ディナーコースは西武秩父発の上り列車であることから、秩父旅行の締めくくりにオススメです。誕生日、結婚記念日などに特別なデザートを提供するオプションもあります。

 また、西武鉄道には池袋線から横浜へ快適に移動できる直通列車があります。座席指定列車「S-TRAIN」です。平日は通勤用として東京メトロ有楽町線に直通し、土休日は東京メトロ副都心線、東急東横線、横浜高速鉄道みなとみらい線に乗り入れます。最長列車は西武秩父と元町・中華街を結びます。車両は西武鉄道が40000系電車を新造しました。通常は窓を背にして座るロングシートですが、「S-TRAIN」として運行するときは、座席を90度転換して前向き(クロスシート)になります。長距離運転を想定してトイレも備えています。

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「S-TRAIN」にも使用されている40000系電車(2017年2月、恵 知仁撮影)。

「S-TRAIN」は、平日は快適な通勤ライナーとしてビジネスパーソンを支えます。土休日は西武鉄道沿線から横浜へ、東急電鉄沿線から秩父へ。座って観光に出掛けられる列車として人気です。沿線の人々の行楽の選択肢を増やし、行動範囲を広げました。

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コメント

3件のコメント

  1. ドームってなんやねん

  2. あの踏切の多さは酷いわ

    なんとかしてくれ。特に新宿線

  3. ピンクの車両は意味がわからないし好きじゃない。レッドアローも地味なので鉄道ファンが注目するようなカラーリングをお願いしたいものです。