F-22とF-35のハイブリッド戦闘機、実現は…? F-2後継、ロ社が日本政府へ打診か

ネックになるのはソフトウェア

 たとえばF-35に搭載されている、相手のレーダー電波を逆探知する「レーダー警戒受信機」は、電波情報を解析することで機種やミサイルの種別、方角などを判別することができますが、レーダー電波をとらえるアンテナは主翼や尾翼の縁を中心に10か所以上配置されており、それぞれのアンテナで感知した電波のわずかな差から発信源の方角を割り出しています。

 F-22はF-35とまったく別の設計を持った機種であるため、当然レーダー警戒受信機のアンテナも同じ位置に配置することはできません。したがって、電波情報を解析するためのソフトウェアは完全にゼロから作り直さなければなりません。

 そして現代戦闘機の開発は、機体そのものはさることながら、こうしたソフトウェア開発がより難度が高く、多くの作業工数と費用を必要とします。

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航空自衛隊のF-35A「ライトニングII」(画像:航空自衛隊)。

 F-35は機体全周囲に設置した赤外線センサー「EO-DAS」によって全球覆域状況認識・防御を実現しており、また赤外線センサーは映像も取得が可能で、ヘルメットのバイザーに投映することで足元すら透かして見ることを可能とします。EO-DASはF-35の高度な情報収集能力を象徴する機能となっていますが、各センサーから得た情報の結合が難しく、F-35の開発が遅延する大きな要因となりました。

 もしF-22にEO-DASと同等の能力を与えるとするならば、これもまたゼロからソフトウェアを構築しなくてはなりません。

 ほかにも機首部に搭載されるレーダーをF-35と同じものに換装したとしても、F-22とF-35ではレーダーを覆う「レドーム」の形状は異なり、電波への干渉の仕方も異なりますし、F-35のソフトウェアはほとんど流用することができないでしょう。

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コメント

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4件のコメント

  1. 要は空自の機体のお仕事をどうするかの問題。
    そもそもF-35を導入した時点から話がずれまくっているからなぁ。
    ドクトリンとしてちゃんとした計画を立てられない空自、防衛省が問題だし、それは自衛隊全体で変なモノばかり導入しているもんだいさろう。
    ロッキードと共同開発してもそういう能力がないから結局○○みたいな機体と言い出すのだろうな。
    金銭面でも足元を見られるし、能力そのものも中途半端な機体ばかり作りそうだな。

  2. F-22のアップデートの技術と金をださせられるだけだわな。

  3. 僕がもし決定権もってたら日本独自の戦闘機を導入するけど。

  4. 形状が変わっただけでゼロからソフトウェアを構築にはならねえだろ。どんだけ技術者無能なんだよ