F-35の墜落がさほど問題にならない理由 無事故記録途絶 F-22との比較に見るその意義

米海兵隊のF-35が墜落し、その無事故記録が途絶えてしまいましたが、むしろいままで落ちていなかったほうが、こうした航空機の常識から逸脱していたといえるでしょう。F-22のケースと比較しつつ、その意味を解説します。

飛行時間と事故の悩ましい関係

 F-22は2017年度時点において28万9035飛行時間に到達しており、2018年現在はおそらく30万飛行時間を超えていると見られますが、直近20万飛行時間においては1件しか墜落が発生していません。総計で見た場合は10万飛行時間あたり約1.3機が失われている計算となります。

 一方F-35は現在のところ1機墜落のみですので、10万飛行時間あたり0.5機と、墜落事故が発生しやすい時期にも関わらずすでにF-22の半分以下であることは驚異的と言えます。

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墜落したF-35Bの同型機。STOVL型で、アメリカ海兵隊にて運用されている(画像:アメリカ海兵隊)。

 F-35は2019年度第11期低率初期生産において、年産141機を計画されており、総飛行時間は今後大幅に増大します。ピーク時は3000機以上が現役となる見込みであり、1機の戦闘機は年間におおむね200飛行時間から300飛行時間ほど使用されるため、年間60万から100万飛行時間使用されることになります。

 したがって、仮に今後10万飛行時間あたり0.5機で推移した場合も、年に5機近くは墜落します。今後かなりのF-35が失われることになるのは避けられません。よって、すでに過去に例がないほど低いF-35の事故発生率をさらに低下させることが、重要な課題となるでしょう。

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