なぜ前倒し? 陸自最大セレモニー「2018年中央観閲式」 その歴史と今回の注目点とは(写真13枚)

自衛隊の観閲式(観艦式、航空観閲式)は陸海空毎年持ち回りで実施されていますが、2018年は本来海自の順番だったところを陸自が実施しました。その理由と、これまでの観閲式の歴史、今年の見どころなどを解説します。

「東京オリンピック/パラリンピック」の影響がここにも

 ただし本来であれば、2018年は海自主催の観艦式の年でした。それがなぜ陸自主催の中央観閲式に変更されたのでしょうか。

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今回初参加となった空自の最新鋭戦闘機F-35A(2018年10月8日、月刊PANZER編集部撮影)。

 それは2020年に開催される「東京オリンピック/パラリンピック」の影響を受けてのことでした。なぜなら、中央観閲式の会場である朝霞駐屯地(朝霞訓練場)は「東京オリンピック/パラリンピック」にてライフル射撃など射撃競技の会場として使用されることが決まったからです。

 朝霞訓練場は1964(昭和39)年の東京オリンピックでも同じくライフル射撃の競技会場として用いられました。そしてその後も、日本ライフル射撃協会や自衛隊体育学校によって使用されており、国体の予選会など多くの大会が開催されています。

 そのような実績から2020年までにオリンピックの高い基準に適合した仮設施設が整備されることとなったのですが、その施設はわずか1年で建てられるものではないため、本来なら2019年に予定されていた中央観閲式を観艦式と入れ替え、前倒しで行うことで朝霞訓練場の施設建設をスムーズに行えるようにしたのです。

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九州から遠路参加した水陸機動団の水陸両用車(AAV7A1)(2018年10月8日、月刊PANZER編集部撮影)。
会場上空を飛行する海自の最新哨戒機P-1(2018年10月8日、月刊PANZER編集部撮影)。
装備品展示のみの参加であった74式戦車。会場に展示されていたのは、通称「74改」と呼ばれる4両しかないタイプ(2018年10月8日、月刊PANZER編集部撮影)。

 中央観閲式は2018年現在では、朝霞駐屯地(朝霞訓練場)で行われるのが通例となっていますが、最初からこの場所だったわけではありません。年配の方は観閲式を都内、神宮外苑で行っていたのを覚えている方もいるかもしれませんが、陸上自衛隊の前身である警察予備隊や保安隊時代にはさらに別の場所で実施していました。

 最初に観閲式が行われたのは、1951(昭和26)年8月10日の警察予備隊創設1周年記念行事で、場所は越中島駐屯地(当時)でした。そして翌年(1952年)の創設2周年記念行事も同時期に同じ場所で行われたのですが、この年の10月15日に保安隊に改編されると、同日に発足記念式典を神宮外苑で挙行し、都内を徒歩行進したのです。

 当然この行進は初めてのことで衆目を集めました。また、1年の内に2回も記念行事を行ったのはこの年が唯一でした。なおこの時、初めて吉田茂首相(当時)も臨席、以後総理大臣(代理含む)の臨席が通例となりました。

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