引退した千代田線「6000系」どんな車両だったのか 地下鉄で一時代を築いた革新的車両

東京メトロ千代田線を半世紀近く走り続けた電車「6000系」がついに引退しました。「地下鉄車両の一時代を築いた名車」といわれ、その後の地下鉄車両にも多大な影響を与えた6000系は、どのような車両だったのでしょうか。

エネルギーを効率的に使うポイントは「制御」と「車体」

 サイリスタ・チョッパ制御とは、半導体スイッチにより電流をオン・オフさせてモーターの電圧を連続的に変化させる新たな制御手法です。東西線と開業当初の千代田線で使われた5000系電車などの従来車は、抵抗器を使ってモーターに流す電流を調整しており、使わない電気は抵抗器で熱に変えて捨てていました。

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6000系の前に開発された5000系。車体は鋼鉄だがステンレスの外板を貼り付けており、先頭部はドアを中央に設けていた(2003年9月、草町義和撮影)。

 半導体で電流を直接制御するサイリスタ・チョッパ制御は、使わない電気を無駄に消費することがありません。また、モーターを発電機として作動させることで減速する回生ブレーキを使うことが可能。発生した電力を再利用することで電力消費量を削減できるほか、乗り心地の向上も期待できるのです。

 さらに、発熱源となる抵抗器がなくなるので火災事故のリスクが減り、トンネル内の温度上昇を防ぐなど地下鉄車両にとって数多くの利点があります。トンネル内の温度上昇の防止は、その後の地下鉄車両冷房化の重要な布石にもなりました。

 もうひとつ、省エネ性を高めたのが車体の軽量化です。それまでの地下鉄車両は、銀座線と丸ノ内線は車体全体が鋼鉄製、日比谷線3000系電車と5000系は鋼鉄製の車体にステンレスの外板を張り付けていました。外板をステンレス化することで、さびを防止するための塗装を省くことはできましたが、本体が鋼鉄のため車体は重いままでした。

 車体を軽くすれば、少ないエネルギーで走ることができます。6000系では車体全体に軽量なアルミニウム合金を使用することで、大幅な軽量化を実現しました。

 これら最新技術の採用によって車両製造費は1両当たり370万円も上がりましたが、回生ブレーキ付きチョッパ制御と車体軽量化によって消費電力量は在来車より4割近く削減。さらに性能向上により、従来車よりもモーター車を減らすことにも成功しました。これにより1両当たり年間51万円の経費を削減し、製造費を回収しています。

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コメント

3件のコメント

  1. 先週の土曜日に、最後の千代田線6000系を一目見ようと霞ヶ関駅へ写真を撮りに行きましたが、同駅に到着時は、車内はパンパンでした。出発した時は、少し混み合っていましたが、座る事ができました。私の思い出の千代田線6000系も、引退後は、インドネシアヘ旅立つ予定です。長い間、本当にお疲れさまでした。そして、さようなら。

    • 最終日、鉄道マニアは公共の場でさんざん喚き散らしてハロウィンの連中と何も変わらないね

      周りの迷惑も考えられないんだろうなあ

  2. 日本の省エネ電車の先祖みたいな立ち位置がこの6000系。約半世紀前にパワーエレクトロニクス機器の開発を熱心に進めてくださったエンジニアたちに今さらですが感謝申し上げます。

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