東京メトロ銀座線、最初は直通運転しなかった理由 新橋「幻のホーム」との深い関わり

東京メトロ銀座線は全線開業後、直通運転がしばらく行われていませんでした。1本の線路でつながったのに、なぜ直通しなかったのでしょうか。

「将来の設備」を使って急場しのぐ

 そこで東京高速鉄道は急場をしのぐため、接続地点の手前にホームを設置。当面のあいだ、新橋駅を通過する客には新橋駅で乗り換えてもらうことにし、直通運転の開始を後回しにしました。

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新橋駅付近の線路とホームの配置(乗りものニュース編集部作成)。

 ただし、このホーム自体は工事の難航を受けて急きょ建設されたものではありません。将来の増発を見越し、着工当初から計画されていた折り返し用の設備でした。これを前倒しで整備することにより、急場をしのいだのです。

 これにより全線開業時の新橋駅は、東海道線を境にして東側(浅草寄り)の東京地下鉄道ホームと西側(渋谷寄り)の東京高速鉄道ホームに分かれていました。新橋駅を通過する客も新橋駅で下車し、いったん地上に出てからもうひとつの新橋駅に向かい、乗り換えなければならなかったのです。

 その後は接続地点の工事が進み、1939(昭和9)年9月16日から直通運転が始まりました。新橋駅は東京地下鉄道のホームを使うことになり、東京高速鉄道のホームはわずか8か月間で使用を中止。将来の増発計画に備えて「眠り」につきました。

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