米軍なぜ改めてF-5「タイガーII」戦闘機を中古購入? 世界的にいまだ需要があるワケ

冷戦期、西側の発展途上国などで大量に採用されたF-5E/F「タイガーII」戦闘機ですが、その中古機を、ここにきてアメリカ軍が取得するといいます。しかも22機とまとまった数です。なにをするつもりなのでしょうか。

近代化改修でまだまだ運用が続く国も…?

 スイス空軍からはまもなく退役するF-5E/Fですが、韓国、チリ、ブラジルといった国々では現役戦闘機として運用されており、一部の国では大幅な近代化改修も施されています。

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韓国空軍のF-5E「タイガーII」(竹内 修撮影)。
チリ空軍のF-5E「タイガーIII」(画像:チリ空軍)。
ブラジル空軍のF-5EM(画像:ブラジル空軍)。

 チリ空軍の近代化改修型F-5E/F「タイガーIII」は、多機能ディスプレイを使用するグラスコクピット化や、パイロットが操縦桿やスロットルレバーから手を離さずに、レーダーの操作や兵装の発射などを行なえる操縦装置「HOTAS(Hands On Throttle and Stick)」を導入したほか、機首部に2門装備している20mm機関砲のうち1門を撤去して、イスラエル製のEL/M-2032レーダーを搭載。「タイガーIII」は航空自衛隊のF-15J/DJの前期生産型(Pre-MSIP機)にはない、発射後に戦闘機からの誘導が不要ないわゆる「撃ちっぱなし」ができる、アクティブ・レーダー誘導ミサイルの運用能力を備えています。

 ブラジル空軍のF-5E/Fも「タイガーIII」と同様、より高性能なレーダーへの換装やグラスコクピット化、上述のHOTASの導入、アクティブ・レーダー誘導ミサイルの運用能力が追加されたほか、レーザー誘導爆弾の運用能力も追加されています。

 また帝政時代にF-5E/Fを導入したイランは、F-5E/Fをベースとする3つの戦闘機「アザラフシュ」と「S100サエゲ」、「コウサル」を開発しています。

 イランによれば、「アザラクシュ」はF-5Eに比べて機体が10%から15%大型化されているとのことですが、どの部分が大型化しているかについては明らかにされていません。一方の「サエゲ」は機体の形状はF-5E/Fと同じですが、垂直尾翼がF/A-18「ホーネット」のような、外側に傾斜した双尾翼となっています。2018年11月に発表された「コウサル」は、外観はF-5E/Fと大差無く見えますが、グラスコクピット化や、より能力の高いレーダーを搭載すると報じられています。

 3年後には初飛行から半世紀を迎えるF-5E/Fですが、今後も長期に渡って世界の空を飛び続けることになりそうです。

【了】

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