2019年の鉄道 注目したい「計画運休の定着」 流行語にも選出 変化した災害時の意識

「新語・流行語大賞」でも取り上げられた「計画運休」。悪天候などを理由に、鉄道会社が列車の運休を予告して実施するものです。2019年、列島を襲った2度の台風でその取り組みは定着しましたが、周知のタイミングなど課題も残りました。

台風のたび突きつけられる課題

 JR東日本は台風24号の反省をふまえ、計画運休前日の8日(日)17時に「始発から朝8時ごろまで運転を見合わせる」との見通しを発表していましたが、被害が予想以上に大きく安全確認に時間を要したため、運転再開が10時ごろまでずれ込みました。その結果、9日の朝ラッシュは再び大混乱に陥りました。

 2度の混乱を受け国土交通省は、運転再開のタイミング、運転再開時の情報提供の見直しに着手。鉄道事業者に対しては、利用者に「駅に来る時間を遅らせるよう呼びかける」「運転再開後、ある程度列車本数を確保してから再開を発表する」「ある程度の列車本数が確保できる時間を再開時間として発表する」など状況に応じた情報提供の徹底と、必要な輸送力を早期に確保するよう求めました。

 そして10月12日(土)、またしても955ヘクトパスカル、最大風速40m/sの強い勢力の台風19号が日本に上陸します。鉄道各社は今年2度目の計画運休を決定し、台風に備えました。

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気象観測衛星が捉えた台風(画像:mikekiev/123RF)。

 過去2回の反省をふまえ、JR東日本、JR東海、JR西日本と首都圏の私鉄・地下鉄各社は、実施48時間前に当たる10月10日(木)の昼に、12日から13日(日)にかけて計画運休を実施する可能性があることを発表。実施24時間前にあたる前日11日(金)の昼前には、12日の朝から昼にかけて順次運転本数を減らして営業を終了すること、13日はおおむね昼以降、安全の確認が取れ次第の運転再開になることが発表されました。

 相次ぐ台風の襲来に、首都圏の人々も計画運休の効果を認識し、必要性を受け入れます。12日と13日が土休日だったことは不幸中の幸いだったとしても、運行の終了と再開で大きなトラブルがなかったことから見ると、計画運休は一気に首都圏でも定着したと言えそうです。

【路線図】運休で真っ赤に染まる京阪神のJR全線

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