学園ないのに「大泉学園駅」「一橋学園駅」なぜ? 成城学園と玉川学園は実現したが…

東京都内に位置する小田急線の成城学園駅と玉川学園駅は、駅の近くに成城学園や玉川学園があります。しかし西武線の大泉学園駅と一橋学園駅は、近くにその名前の学校がありません。学園のない学園駅ができた経緯を探ります。

「一橋大学駅+小平学園駅=一橋学園駅」の歴史

 箱根土地はもう1か所、現在の一橋学園駅一帯を「小平学園都市」として開発していきます。関東大震災で、明治大学の神田駿河台校舎(東京都千代田区)が焼けたため、一部を小平に移転する計画にあわせたものでした。また女子英学塾(現・津田塾大学)が、震災前の1922(大正11)年に移転用地として小平の土地を取得済みだったことも開発決定に影響しています。

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西武多摩湖線の一橋学園駅。単線、小さな駅舎で郊外の雰囲気が漂う(2020年1月、内田宗治撮影)。

 箱根土地は約60万坪の土地を確保して、1924(大正13)年に明治大学と契約を交わします。南北に通る幅の広い道路(現・西武多摩湖線沿い)を中心に、西側の一部に大学を配置する計画です。

 1925(大正14)年から本格的分譲を開始しましたが、翌年、明治大学側から契約を撤回され、こちらも目算が狂い出します。

 当時近くの狭山丘陵で、東京の水道用水を確保するための人造湖、村山貯水池(多摩湖)の完成が迫っていました。新しい観光地となることが予想され、箱根土地は小平学園都市へのアクセスと観光客輸送を目当てに多摩湖鉄道(現・西武多摩湖線)を敷設します。1928(昭和3)年に国分寺~萩山間が開業、小平学園都市のほぼ中央に小平学園駅(現・一橋学園駅の約200m萩山駅寄り)を開業させます。

 幸いなことに明治大学の代わりに東京商科大学予科の誘致に成功し、1933(昭和8)年開校。同大学予科はその後、一橋大学小平分校(教養課程など)となりましたが、1996(平成8)年に廃止。2003(平成15)年からは一橋大学小平国際キャンパスとなっています。同キャンパスは国際共同研究センターのほか、国際学生宿舎などがあるだけなので、一橋大学がここにあるという認識が一般に薄いのが現状です。

 1966(昭和41)年に小平学園駅と、その400mほど国分寺駅寄りにあった一橋大学駅(1949年に商大予科前から改称)とを移転統合し、現在の一橋学園駅となりました。両駅のあいだに現在の駅を設け、統合前の駅名から2文字ずつ取った駅名にした形です。

【写真】玉川学園から見える小田急線

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