「夜間戦闘機」はなぜ「夜間」なのか? 日中の活動は苦手な「夜行性飛行機」

現代の飛行機は昼夜を問わず空を飛び交っていますが、かつては夜間に特化したものも存在しました。その代表的なものが第2次世界大戦中に搭乗した「夜間戦闘機」でしょう。通常の戦闘機とはやはり、ひと味違う特徴がありました。

レーダーの実用化が夜間戦闘機発展の一助に

 夜間戦闘機のおもな特徴は、複数人が乗り込む多座機である点、夜間、視界が限られるなかを飛ぶため航法装置や通信機などが充実している点、大型爆撃機などに致命傷を負わせるため武装が強力である点、そして夜空ではエンジン排気炎が非常に目立つため、その対策で排気管を消炎式のものに換装している点などです。

 また途中からは、夜間でも敵機などの目標を見つけられるよう、レーダーを搭載するようになりました。レーダーが戦場で使われるようになったのは、第2次世界大戦が最初です。

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イギリスが双発戦闘機として開発したブリストル「ボーファイター」。写真はその夜間戦闘機型であるMk IIF(画像:帝国戦争博物館/IWM)。

 レーダー搭載の戦闘機を世界で初めて作ったのは、イギリスです。第2次世界大戦初期に起きた、ドイツのイギリス本土航空攻撃、いわゆる「バトルオブブリテン」で、襲来するドイツ軍機を迎撃するため、レーダー搭載機を1941(昭和16)年に誕生させます。これにより、それまで以上に敵機を補足、迎撃できるようになりました。

 ただし、航空機に搭載できるようになったとはいえ、レーダーのシステム全体としてはまだまだ大きく複雑なものであり、小型の単発(エンジン1基)単座戦闘機に載せるのは難しく、操作もかなり手のかかるものでした。

 そこで、各国とも機体サイズが大きな多座機にレーダーを搭載し、夜間戦闘機に仕立てました。これならレーダーを搭載でき、操作も操縦手以外の搭乗員に行わせることができます。また大柄な機体を生かして多数の武装や、大口径砲を搭載することができました。

 ただし機動性や加速力などは身軽な単発単座戦闘機よりも劣っており、単純に戦闘機としての格闘性能は、多座機では太刀打ちできませんでした。そのため、単発単座戦闘機が飛来する昼間は基本的に活動せず、レーダーを駆使して有利に戦える夜間に、活動の主軸を置くようになりました。

【写真】1人乗りを2人乗りに改造「双胴の悪魔」P-38の夜戦型

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