ロケット弾100連射の戦闘機があった アメリカの迎撃機F-89D「スコーピオン」の能力
ミサイル時代の到来でF-89D「スコーピオン」は…?
F-89D「スコーピオン」の部隊配備が始まった1954年当時は、まだミサイルが開発途上であったため、前述したようにロケット弾が主武装として選ばれました。
しかし1956(昭和31)年から、赤外線誘導ミサイルのGAR-1/-2(AIM-4)「ファルコン」とAAM-N-7(AIM-9)「サイドワインダー」が、ほぼ同じタイミングでアメリカ空軍と海軍に採用されます。
これにより、アメリカ軍戦闘機の主武装は、無誘導のロケット弾から、目標を追尾するミサイルへ急速にシフトしていきました。F-89D「スコーピオン」にも、後期生産型で「ファルコン」ミサイルの運用が可能なタイプが登場します。
その後登場した改良型のF-89Hでは、D型と同じく主翼の端に燃料タンク兼用の兵装ポッドを備えていましたが、ロケット弾を片側52発から21発に減らされ、代わりに「ファルコン」ミサイルを3発搭載する形に変更されます。ロケット弾は左右合計で42発と、D型の104発から大幅に数を減らしています。
やがて1960年代に入ると、ジェット機はより高速で飛翔し高性能化していったため、無誘導のロケット弾で撃墜するのは困難になっていきます。加えてミサイル全盛という時代背景もあり、こうしてロケット弾は空対空用としては用いられなくなっていきました。
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主武装が空対空ロケットになりす。
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