高性能ゆえの「とんがった車両」5選 高速 軽量 乗り心地を追求 設計思想に影響も

強力なエンジンの理由は? JR北海道キハ201系

 大馬力のエンジンを搭載したディーゼルカーとしては、JR北海道のキハ201系も「とんがった」車両といえます。

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電車並みの性能をディーゼルカーで実現したキハ201系。しかし製造費も相応に上がってしまった(2013年6月、児山 計撮影)。

 キハ201系は、函館本線の倶知安(くっちゃん)駅から札幌方面へ直通する列車の車両として開発されました。函館本線は札幌駅から途中の小樽駅までは電化されており、電化区間は電車と連結して運転、小樽駅から先の非電化区間はキハ201系が単独で走行するという運行形態です。

 電車とディーゼルカーは基本的なメカニズムがまったく異なり、連結して走行する際は、それぞれに特性のある走りを同期させる必要がありました。こうした理由から、ディーゼルカーであるキハ201系は450馬力のエンジンを2基搭載し、さらに多段変速にすることで電車と歩調を合わせています。さらには車体傾斜装置も取り付けられ、カーブ通過性能も向上しました。

 これによって、当初のコンセプト通りの「電車に匹敵する高性能なディーゼルカー」という目標は達成しましたが、装備が特殊なこともあり、車両価格は1両約4億円と一般的なディーゼルカーの倍近い価格となり、4編成の製造にとどまりました。

【写真】けっこう傾く「振り子式」 試作車「TSE」

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